れんこんは、他の野菜と比べて非常に独特なフォルムを持っています。
見た目は単なる太くて長い棒に見えますが、
輪切りにすると美しい穴が整然と配置されています。
薄くスライスして花の形にカットして酢れんこんに仕立てたり、
油で揚げてチップスに変身させたりと、その特異な形を活かした様々な料理が存在します。
れんこんを特徴づける穴に関して、
「切ってみたら黒ずんでいた」
といった経験はありませんでしょうか。
真っ白なれんこんを期待していたのに、
中が黒く変色していると
「カビ？」「土汚れ？」
といった心配が頭をよぎります。
「洗って黒い部分が取れれば、それを食べても大丈夫？」
といった疑問も湧いてくるでしょう。
この記事では、れんこんの穴が黒や茶色に変色する原因と、
黒ずんだ部分を白く戻す方法についてご紹介します。
れんこんの穴が黒いのはどんなとき？
「れんこんを切ってみたら穴の中が黒い」となると、その原因はおおむね以下のどちらかです。
土による汚れ
酸化による変色
もしれんこんを切る前から切り口が見え、周囲に土がついている状態であれば、土汚れの可能性も考えられます。しかし、切ってみた瞬間に穴が黒や茶色だった場合は、酸化による変色の可能性が高いと言えます。
なぜれんこんは酸化して黒や茶色になるの？
れんこんには、ポリフェノールの一種である「タンニン」が含まれています。このタンニンは、れんこんが空気に触れることで酸化し、それが原因で黒や茶色に変色します。
れんこんが収穫されてから時間が経過したり、空気に触れたりすることで、含まれているタンニンが酸化反応を起こし、結果としてれんこんが黒く変色してしまうのです。
れんこんの穴が黒い場合は、食べてもいいの？
心配いりません、食べることができます。
土汚れの場合、水に浸けながら穴の中を優しくこすることで、黒い土を効果的に取り除くことができます。
れんこんを縦に切ってから洗うと、洗いやすくなります。ただし、小さなれんこんの場合、穴が小さく、綿棒やめん棒が十分に入り込まないことがあります。その場合、つまようじやストローの中を洗うブラシなどを利用してみてください。
れんこんの穴をひとつひとつ洗う作業は手間がかかりますが、穴に土が入り込んでしまった可能性があります。購入する際にれんこんの穴が汚れていないか、傷ついていないかを確認することがおすすめです。
酸化している場合は、鮮度がやや落ちて固くなっていますが、そのまま食べても問題ありません。変色が気になる場合は、薄い酢水につけて白くすることができますが、広範囲に変色が広がっている場合は効果が薄いかもしれません。
れんこんが異常な臭いや触感、変色全体が見られる場合は注意が必要です。これらの症状が見られる場合は、れんこんが傷んでいる可能性があるため、食べる前に慎重に確認することが大切です。
れんこんの穴が黒や茶色！食べても大丈夫？ まとめ
レンコンは泥水の中で成長し、収穫後初めて空気に触れることになります。そのため、収穫後には酸化が進み、レンコンの穴が徐々に黒くなりやすいのです。酢水に浸けることで、ある程度は穴を白くすることができます。
また、レンコンを収穫する際に途中で折れたり傷がついた場合、土が中に入り込む可能性があります。切り口近くの穴に土が見える場合は、洗う手間がかかるため、購入時に穴の状態には注意が必要です。
しかし、穴が黒や茶色に変色していても、土がついていても、食べることには支障はありません。土は洗えば取れますし、黒ずみは単なる色の変化です。神経質にならず、お醤油や濃い色の調味料を使った料理や、みじん切りやすりおろしてお好み焼きに入れるなど、色を気にせず楽しんでいただけます。
