爪切りは日々の身だしなみの一環としてよく行われますが、あなたはいつその作業を行いますか？
私は子供の頃、親から「夜に爪を切るのは縁起が悪い」と教えられ、それ以来、日が暮れる前に爪を整えることを心がけています。
ただ、具体的な時間帯についてはあまり気にしていませんでした。そこで今回、この疑問に答えるべく調査を行いました。
結論から言うと、爪を切るための具体的な時間帯は特に定まっておらず、暗くなる前ならば安心して作業できるようです。
では、夜に爪を切ることがなぜ忌み嫌われるのでしょうか？
「夜に爪を切ると親の死に目に会えなくなる」といった迷信は広く知られていますが、これには科学的な根拠が見当たりません。
具体的な時間が定まっていなくても、なんとなく夜に爪を切ることが忌まわしいと感じられることもありますよね。
今回は、爪切りの適切なタイミングや、迷信の起源について解説してみましょう。
夜の爪切りは何時までにする?ベストタイミングはいつ?
最初に述べた通り、夜に爪を切る際の具体的な時間制限は存在しません。
厳格な規則もなく、基本的には暗くなる前であれば問題ありません。
実際、爪切りには時間帯についての厳密な指定が存在しないのです。
季節によって日没の時間が変動するため、具体的な時間を設定するのは難しいかもしれません。
もし迷信や言い伝えに気にせず、いつでも爪を切りたいと思うなら、夜であっても何の問題もありません。
「何時まで」という決まりは気にしなくても良いんだよ！でも、ではなぜ夜が良くないのでしょうか？
昔から伝わる迷信にはそれなりの理由が存在します。そして「縁起が悪い」といわれれば、つい夜の爪切りを避けがちですね。
仕事や日中の忙しさで夜しか時間が取れないという方も多いでしょう。
夜に爪切りを避ける理由は主に次の通りです。
夜に爪切りすると親の死に目に会えなくなる
夜に爪切りすると縁起が悪いという言い伝えがある
暗い場所で爪切りするとケガする危険がある
これらの理由については後ほど詳しく解説しますが、もし迷信を信じるのであれば、夜に爪を切るのは避けたほうが良いでしょう。
爪切りのベストなタイミングは実はお風呂上りなんです。
なぜなら、爪はたんぱく質の一部であり、水分や油分を吸収する性質があります。水分を吸うことで、爪は柔らかくなります。
柔らかい爪は切りやすく、硬い足の爪も力を入れずに楽に切れるようになります♪
また、お風呂上りに爪を切るという利点は他にもあります。
爪が柔らかく切りやすい
切るときに音が静かであまり周りに迷惑がかからない
爪の飛び散りが少ない
爪が割れたり裂けたりしにくい
切る際に余分な力が必要ない
私は爪を切る際には新聞紙を敷いています。
新聞紙を広げて爪を切ると、爪が飛び散らず、新聞で拾いやすくなります。
爪の飛び散りが面倒だなと感じることがありますが、お風呂上りなら飛び散りが少なくて済みそうです♪
もしもお風呂に入ることができない場合は、ぬるま湯に指を3分ほど浸けるだけでも、爪の切りやすさに差が生まれるでしょう。
ただし、お風呂前の爪切りはリスクがあるので避けるべきです。理由は以下の通りです。
爪が硬くて乾燥していると、切る際に爪に負担がかかる
切る際の音が大きく、周りに迷惑がかかることがある
深爪した場合、見えない傷ができる可能性があり（細かい傷は1時間ほどで治りますが、少なくとも1時間経ってから入浴するのが望ましい）
傷がある状態でお風呂に入ると、傷口から雑菌やカビが入り込み、化膿や体調不良のリスクが高まる可能性があります
お風呂内は湿度が高く、掃除をしても目に見えない雑菌やカビが繁殖することがあります。
傷口から菌を侵入させないように気を付けましょう。お風呂前の爪切りは極力避け、爪のメンテナンスはお風呂上りがおすすめです。
夜に爪切りすると親の死に目に会えない迷信の理由とは
夜に爪を切ることが避けられる理由は、昔の日本人の生活環境が大きな影響を与えています。
夜に爪を切ると親の死に目に会えないという迷信には諸説があり、時代背景によってその意味合いが変わります。
迷信を信じるかどうかは個人の自由ですが、夜の爪切りを避けるべき理由を理解することで、安全に爪を切ることができるかもしれません。
昔からの言い伝えにはそれぞれ由来があり、その理由を理解することで、爪を切る際の注意事項をより良く理解できます。
そのため、夜に爪切りを避けるべき理由を知り、その理由を考慮して判断することは、無駄にならないかもしれません。
親の死に目に会えないとされる理由には複数の説があります。例えば、日本書紀によれば、神である「スサノオ」が爪を抜かれて追放され、家に入れられなくなったことが親に会えないと結びついたとされています。また、戦国時代においては夜の門番「夜詰め」が重要視され、夜に家に帰れないことから爪切りが親に会えないと結びついたとされています。
また、江戸時代には儒教の影響から、爪を親からの授かりものとし、夜の暗い中で爪を切ることは粗末に扱う行為とされ、親不孝とされました。
他にも、夜に爪を切ることを「夜爪（よつめ）」と略し、「世詰め（よつめ）」を連想させ、これが寿命を縮めると考えられ、夜に爪を切ることは避けられるべきだとされています。
更に、昔の日本では灯りが少なく、爪切りの事故が多発していました。爪を切る行為自体が危険であり、傷口から感染症が広がる可能性もあったため、夜に爪を切ることは避けられました。
また、スピリチュアルな面でも夜の爪切りは好ましくないとされ、陰明道では夜を「陰」とし、夜に爪を切ると本来持つべき効果が反転してしまうとされています。
科学的な根拠としては、体内時計によって昼夜で治癒速度に差があることが示されており、夜の傷の治りが遅いとされています。
最終的には、夜の爪切りは安全を考慮し、余裕があれば明るい時間帯で行うことが望ましいとされています。
夜に爪切りしたいときは呪文を唱えてみる
現代では夜でも十分な照明があり、安全な爪切り道具も揃っています。
もし夜に爪を切りたい場合、縁起の悪さを断ち切るための呪文（おまじない）がいくつか知られています。
1. 「夜切る爪は鷹の爪」と唱えながら爪を切る
2. 「牛の爪、馬の爪、鬼の爪」と3回以上唱えて爪を切る
3. 「何の爪切る、猫の爪切る、その爪どこに捨てる、竹やぶに捨てる」と歌いながら爪を切る（※）
※「何の爪切る、猫の爪切る、明日は旅立ち、やれ忙しや」と歌うこともあります。
これらの呪文には、「これは人間の爪ではありません」というメッセージが込められています。ただし、呪文に集中しすぎて安全に爪切りできない場合は、家族に唱えてもらうと良いでしょう。
一方、海外では爪切り占いが存在し、曜日ごとに適した日があるとされています。ヨーロッパ式では金曜日や日曜日は避けるべきとされていますが、タイ式では逆にこれらの日が爪切りに最適とされています。
どちらの占いでも、無難な月曜日か水曜日に爪を切るのが良さそうです。娘の爪のお手入れにも役立ちそうですね。
まとめ
夜の爪切りには縁起が悪いとされる迷信がありますが、これには昔の日本人の生活環境や文化が影響しています。親からの大切な授かりものとされていた爪を夜に切ることは親不孝とされ、また、昔の暗い中での爪切りはケガの危険性が高いと考えられていました。
具体的な切り時としては、夜の爪切りに決まりはなく、暗くなる前であれば安全に行えます。また、爪切りに最適なタイミングはお風呂上りで、爪が柔らかく切りやすい状態になります。ただし、お風呂前は避けるべきとされています。海外では曜日ごとの爪切り占いが存在し、どの曜日が良いかが文化によって異なります。
夜に爪切りしたいときには、縁起の悪さを断ち切るための呪文を唱えることが知られています。これらの呪文には、「これは人間の爪ではありません」というメッセージが込められています。ただし、呪文に集中しすぎてケガの危険性が高まる場合は注意が必要です。
縁起を信じるかどうかは個人の自由ですが、夜の爪切りは慎重に行い、明るい場所で安全に行うよう心がけると良いでしょう。
