最近では、「繊細さを自称する人はなんだかうるさいし、わがままだな」といった声が増えてきました。私は個人的な経験から言えば、HSPの特性を持つ人が他人を不快にさせたり、手間をかけたりすることはあまりないように感じますが、調査してみると「自称」が問題視されているようです。
この記事では、なぜ「うるさい」「嫌い」といった評価が出るのかについて詳しく説明していきます。もしもこれがあなたに当てはまることがあれば、自分自身を振り返る良い機会となるでしょう。
自称HSP・繊細さんがうざい?わがまま?なぜそう思われてしまうの?
アピールが過剰
HSP(繊細さん)の概念に詳しい人からすれば、その人の悩みや相談を聞く中で、「おそらくこの人はHSPの気質を持っているのだろう」と気づくことがあります。
HSPの概念を知らない場合でも、「些細なことで悩みやすく、感受性が豊かすぎるのだろう」といった気質に理解を示してもらえるでしょう。
しかし、自称HSPの方は、自分で「私はHSPだ」と積極的にアピールする傾向があります。これにより相手は、「HSPであることを理解させられている」と感じ、なかなか理解を示しにくく、うっとうしさを感じることがあります。
自然な気づきとは異なり、「押し付けられている」と感じると相手は理解を示しにくくなり、相手にHSPであることに気を遣わせることになります。この点には注意が必要です。
特別感を持ち、非HSPを見下す態度
HSPは統計的に見て約5人に1人が該当すると言われています。自称HSPの方は、この特性を特別なものと考え、非HSPを見下す言動や態度をとることがあります。
確かに、HSPは感受性が豊かで芸術的な作品に影響を受けやすく、クリエイティブな仕事で優れた成果を上げることができるでしょう。近年はHSPの理解も深まり、肯定的な記事も増えています。
しかし、こうした情報を得た人が自称HSPとして特別視し、周囲の非HSPと差別化しようとすると、相手に不快感を与えることがあります。HSPの方は他者に不快感を与えないように注意が必要です。
言い訳に頼る態度
仕事や人間関係でミスやトラブルが発生した際、「自分はHSPだから」という言い訳に頻繁に走ることがあります。相手はこれを聞くと、「繊細な人だから注意が必要だ」と思い、遠慮してしまうことがあります。
HSPであっても仕事は仕事であり、自分のミスはしっかりと認めて謝るべきです。HSPであることを言い訳に使ってしまうと、相手からは「言い訳をする人だ」と思われ、人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、他にもさまざまな言い訳をすることが非HSPの人には理解されないことが多いです。HSPの方も、言い訳を避け、責任をしっかりと果たすことが大切です。
非HSPを敵対視し、悪者に仕立てる
非HSPの人からは、HSPの方に対して敵対心や悪者に仕立てられることがあります。HSPから見れば非HSPは気楽に生きているように見えるかもしれませんが、それを嫉妬して敵対心を抱くのは適切ではありません。
HSPも非HSPも、個々に異なる生き方や考え方があり、絶対的な弱者や強者ではありません。異なる気質があってもお互いに理解し合い、共存することが大切です。
無理をして他者に合わせることなく、自分らしい生き方を大切にしましょう。
被害者意識が強く、同情を引こうとする
HSPが自分の特性を話す際に、「私は弱者だ」という発言をすることがあります。これが続くと、相手は理解から同情へと感情が変わり、腫れ物に触るような扱いを受けることがあります。
HSPは決して弱者ではありません。弱者であると思い込むことで前向きな気持ちが失われ、積極性が損なわれることがあります。カミングアウトの際は、理解を得ることを目的にし、同情を引こうとしないよう注意が必要です。
自分のペースを守る姿勢がマイペースに見える
HSPの方は感受性が高いため、疲れやすいという特徴があります。遊びに行く際も適切な休憩が必要ですが、これが他の非HSPの人からはのんびりしたマイペースに見えることがあります。
しかし、HSPは自分のペースを大切にし、無理をせずに過ごすことが重要です。他者に合わせることは避け、自分の健康や幸福を優先させましょう。
八方美人であると見られる
HSPの方は、空気を悪くしないように相手の意見に合わせる傾向があります。しかし、これが過剰になると他者からは「八方美人だな」と見られることがあります。
悪口に対しては適切に反応することが難しいため、「そうなんだね」と流す姿勢が良いでしょう。しかし、自分の意見をしっかりと伝えることも大切です。
うざい・嫌いと思われないためには?
HSPの方が自分がHSPであることを公表するのは、単に他のHSPの方と共感を得たいからであり、前述したように『アピールしたい』や『特別扱いしてほしい』という意図ではありません。本当のHSPの方は、非HSPを悪者に仕立てるような行動や、言い訳にHSPを利用するようなことは一般的に行いません。しかし、もしもそのような傾向が見受けられる場合は、その行動を控えることが望ましいです。
HSPの考え方や感受性を非HSPの方に理解してもらうのは確かに難しい課題です。ですので、HSPであることを明かすタイミングや相手を選ぶことは非常に重要です。これには少々手間がかかるかもしれませんが、HSPが5人に1人の少数派であるという事実を踏まえ、慎重に対処することで、カミングアウトしても他者にうざがられることは避けられるでしょう。
まとめ
HSPの方は普段からストレスを溜め込みやすい傾向があり、その中で一部の自称HSPの方々の言動によって、「うざい」「嫌い」「面倒くさい」といった否定的な印象を受けることがあります。
自称HSPの方々がおそらく本当のHSPでない場合、生きづらさが増してしまい、悩みが深刻になることも考えられます。しかし、この記事の項目に注意し、真摯に自分の気質を伝えることで、周囲の理解を得やすくなります。他者への配慮と自己のアプローチに気を配ることで、良好なコミュニケーションを築くことができるでしょう。