結婚式においては、お祝いの気持ちを込めてご祝儀を用意することが一般的です。そのご祝儀を収める袋として使われるのが「ふくさ」です。
通常、結婚式におけるふくさの色としては、おめでたいイメージの赤色が一般的に選ばれますが、一方で葬儀関連にも使用される黒色や紫色のふくさも選択肢として考えられるでしょうか。また、ふくさは一般的に女性が関わるものと思われがちですが、男性も同様に必要なのでしょうか。
この記事では、結婚式におけるふくさの一般的な色、黒色や紫色が適している場合、そして男性がふくさを用意する必要があるかどうかについて詳しく説明します。結婚式のご祝儀に関してお悩みの方は、ぜひご参考にしてみてくださいね。
結婚式のふくさの色は何色？
結婚式において、ご祝儀をふくさに包んで贈る際、どんな色がマナーに適しているのでしょうか。
結婚式において、ふくさの色には厳格な指定がなく、「暖色系」の色であれば問題ありません。暖色系とは、「見た感じが暖かい印象を与える色」のことを指します。
代表的な暖色系の色には、赤やピンク、オレンジ、黄色などが含まれます。これらの色は温かみを感じさせるものばかりですね。さらに、見た目が明るく、暖かい印象を与えるなら、水色や緑色も利用できます。
一方で、香典を包む際には寒色系の色を選びます。寒色系は「見た感じが冷たい印象を与える色」で、具体的な例としては紺、グレー、紫などが挙げられます。水色や緑色も、冷たい印象を持つ場合は葬式や弔事用の色となります。
重要なのは、結婚式などの慶事には暖色系のふくさを、葬式や弔事には寒色系のふくさを持参するように気をつけることです。機会に応じて適切な色のふくさを選ぶことが、マナーを守る上で大切です。
結婚式のふくさの色、黒や紫でも大丈夫？
もし結婚式の前にお葬式を経験した方なら、葬式用に用意したふくさを持っていることがあります。
通常、葬式用のふくさは黒色や紫色が選ばれることが一般的です。ふくさは結婚式か葬式関係でお金を包む以外にはあまり使い道がないため、できればそれを併用したいと思うでしょう。
しかし、葬式用に用意したふくさを結婚式に使用しても構いません。結婚式用も葬式用もデザインはほぼ同じであるため、葬式用に用意したふくさに結婚式のご祝儀を包んでも問題ありません。
ただし、注意が必要なのはふくさの「色」です。結婚式のふくさは通常、暖色系がマナーとされていますが、葬式用のふくさは黒や紫が一般的です。
紫について言えば、紫は暖色系・寒色系のどちらにも分類されることがあり、結婚式のふくさの色としても問題ありません。また、紫は日本では「高貴な色」とされており、結婚式にも適しています。
次に黒です。黒は暖色系ではありませんが、卒業式の服や結婚式に参加する女性のドレスやスーツにも使われることがあります。そのため、結婚式においても黒色のふくさは問題ありません。
ただし、一部の人は黒を葬式の色と捉えることがあり、真っ黒のふくさは結婚式において重たい印象を与える可能性があります。したがって、黒色のふくさを使用する場合は、煌びやかな宝飾やおめでたいイメージの刺繍を取り入れると、誤解を避けることができます。
ふくさは男性でも必要？
ふくさには女性が使っているイメージが一般的ですが、結婚式でご祝儀をふくさに包むことは男女ともに共通するマナーです。したがって、男性もふくさを用意する必要があります。もちろん、結婚式だけでなく、葬式で香典を包む際も男性がふくさを使用することが一般的です。
特に葬式などの弔事は突然訪れることが多いため、ふくさを用意していない男性の方は事前に用意しておくことが重要です。その際、結婚式にも弔事にも適した紫色のふくさを用意しておくと、どちらの場面にも対応できて便利です。
結婚式にオススメのふくさ
結婚式におすすめのふくさをご紹介します。
ふくさは、慶事用の色と弔事用の色の2つがありますね。ただ、滅多に使わないふくさが2枚必要だと思う方もいるでしょう。そこでおすすめなのが、紫色のふくさです。
紫のふくさは慶弔両方に使えるため、1枚あれば事足ります。デザインもかなりフォーマルで、「無難なものがいい」と考える方にもおすすめです。ちりめん製の布地は手触りもよく、見た目にも優しい印象を与えます。
もし「ふくさの色は慶弔両方に使える紫にしたいけど、デザインは無難なものより少しオシャレな感じがいいな」と思う方には、花びらの柄が施された紫のふくさがおすすめです。先ほど紹介したふくさよりも少しオシャレなデザインで、値段も手ごろなので財布にも優しいですよ。
さらに、結婚式や慶事専用のふくさもご紹介します。レースが好きな女性におすすめなのが、華やかなレースがあしらわれたふくさです。結婚式に参加する際に、このふくさを使うとドレスとお揃いになり、とてもステキに見えます。また、ドレスの柄とは異なりながらも、レースが目を引くため、持っているだけで場が明るくなります。
まとめ
結婚式のふくさの基本的な色は「暖色系」ですが、葬式用のふくさもデザインや機能はほぼ同じです。したがって、もし葬式用のふくさを先に購入していた場合、それを結婚式でも使用することができます。
ただし、その際に注意が必要です。結婚式にも葬式にも使える色としては「紫」が挙げられます。黒も使用できますが、結婚式ではやや重たい印象があるため、パールや刺しゅうなどの装飾が入っているものが好ましいでしょう。
また、ふくさにお金を入れた袋を包むのは男性でも女性でも共通のマナーです。男性だからといって例外はありませんので、持っていない方は事前にきちんと準備しておくようにしましょう。
