喪中の際、知らない方から新年の挨拶を受けると、正確な返答は一体どうなるのでしょうか？
特に喪中である旨を伝えるのは、避けた方が良いと思われます。相手を気遣わせることになり、かえって不快な思いをさせてしまうかもしれません。そんな状況でどのように対応すればよいのか、悩むこともあるでしょう。
今回の記事では、喪中の際の挨拶に対する適切な返答について探ってみましょう。普段の挨拶から、ビジネスの場面まで、適切な返答の方法をご紹介いたします。
喪中にあけましておめでとうと言われたら
おめでたい期間である松の内（1月1日～1月7日まで）には、ご近所さんや会社の上司、同僚、友人との様々な機会がありますね。
年始の挨拶において、まず考慮すべきは、喪中の場合に思い浮かぶ挨拶として、年賀状が挙げられます。もちろん、年賀状を送る際には、喪中である旨を伝えるための喪中ハガキを同封し、新年の挨拶を失礼させていただく旨を伝えるのが一般的です。
一方で、喪中の期間は喪服を着用しているため、「おめでとう」という言葉は慎むべきです。ただし、ご近所さんや普段あまり接点のない友人・知人から「あけましておめでとうございます」と言われた場合、相手に喪中であることを明かす必要はありません。
その際は、「おめでとうございます」ではなく、「本年もよろしくお願いします」や「昨年は大変お世話になりました。今年もどうぞよろしくお願いします」といった、喪中でも使いやすい言葉を選ぶと良いでしょう。親しい友人には、「今年もよろしくね」といったフレンドリーな表現も適しているかもしれません。
ただし、仕事関係で「あけましておめでとうございます」と言われた場合は、同じように返しても問題はありません。なぜなら、会社は組織であり、組織そのものには『喪中』という概念が存在しないためです。
喪中の際の挨拶のポイントは、個人に対しては「おめでとうございます」は使わないよう留意することです。それによって、配慮深い挨拶ができるでしょう。
喪中の正月で挨拶回りはどうすればいい？
お正月が訪れると、帰省の際には親戚への挨拶回りが欠かせないと考えられますね。
身内が亡くなったからといって、新年の挨拶ができないわけではありません。しかし、その期間中は「喪中」であることが一般的で、これは亡くなった方への哀悼の意を表しています。
親しい親族であれば、挨拶に行くべきかどうか悩むこともあるでしょう。こうした場合、連絡をして『お正月はどうしたら良いですかね？』と尋ねるのもひとつの方法です。しかし、あまり親しくない場合やお正月回りに行く間柄の親戚であれば、慎重に検討するほうが無難かもしれません。
もし挨拶回りをする場合は、元旦は避け、松の内も控えることが一般的です。挨拶回りをしない場合には、「深い悲しみの中にいるので、挨拶ができるような状態にない」という旨の連絡をしておくと良いでしょう。
挨拶回りに行く際の服装も注意が必要で、華やかなものではなく、大人しめの服装が適しています。また、手土産についても新年を祝う印象の強いものは避け、年賀の熨斗の代わりに寒中見舞いの短冊を添えると良いでしょう。
最後に、喪中である場合は新年の飾りを省き、年末年始の挨拶回りを遠慮するのが一般的です。喪中の状況を尊重し、慎重かつ心地よい挨拶を心がけましょう。
喪中であけましておめでとうを言わない挨拶の仕方
上で既にご紹介いただいていますが、喪中の際には「明けましておめでとう」を言わない挨拶の仕方が重要ですね。
身内が亡くなり深い悲しみの中にある状況で、「あけましておめでとう」と言われると、喜ぶどころか逆に辛く感じられることは当然です。そのため、以下のような返答がスマートで適切ですね。
「新年となりましたが、今年もどうぞよろしくお願いします。」
「昨年中は大変お世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いします。」
喪中の場合、前年に身内が亡くなっているため、お正月のおめでたい雰囲気を出すことが嫌がられることがあります。ですので、新年の挨拶には「おめでとうございます」を使用しないよう留意することが大切です。
時折、言い慣れた新年の挨拶が口をついて出てしまうこともあるかもしれません。しかし、喪中であることを知っている方に誤って言ってしまっても、お決まりの挨拶である以上、心中で故人に謝ることで問題ありません。挨拶の際には相手の状況を尊重し、配慮深く対応することが肝要ですね。
喪中にあけましておめでとうと言われた時のまとめ
喪中の際の新年の挨拶についてご紹介しました。
今後、もし喪中になることがあれば、「本年もよろしくお願いします」という言葉を使い、敢えて「おめでとうございます」は控えるように心掛けてくださいね。これによって、相手に適切な配慮を示し、喪中の状況を尊重することができます。挨拶は相手の感情を考慮し、心温まるものになるよう心がけましょう。何かご不明点や追加の質問がありましたら、お気軽にお知らせください。
