外に出ると、ふんわりと金木犀の香りが漂ってくると、「秋の訪れだな」と感じる方が少なくないでしょう。
私もその一人で、金木犀の香りはたまらなく好きです♪
しかし、調査してみると、「金木犀の香りが不快だ」と感じる人も実は結構いることが判明しました。
金木犀の香りに好意的な人と、不快に感じる人の割合は思ったよりも拮抗しているようですね。
金木犀の香りが不快に感じる理由には好みの違いも影響しているようですが、「成分の関与があるのではないか」という仮説もありました。
今回の記事では、金木犀の香りが不快に感じられる理由や、金木犀の香りの効果について紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
金木犀の匂いが気持ち悪いのは成分が関係する?
小さなオレンジ色の花を豊富に咲かせる金木犀。
金木犀の香りは優雅で、ほのかな甘さが漂って、心地よいものですね♪
最近では、金木犀の香りを取り入れたフレグランスなども市販されており、購入したことがある方も多いのではないでしょうか? 金木犀の特徴は?
金木犀は江戸時代に中国から伝わり、中国では桂花(けいか)と呼ばれ、お茶や砂糖漬けにされています。
日本では主に観賞用に栽培され、公園や庭などでよく見かけます。
樹皮が犀(サイ)の皮膚に似ていること、そして日光に当たると花が金色に見えることから、金木犀という名前がつけられました。
金木犀の最も特筆すべき特徴は、つぼみが開く瞬間に広がる甘い香りです♪
その香りの強さから、沈丁花(じんちょうげ)や梔子(くちなし)と共に「日本の3大芳香木」とも呼ばれています。
また、遠くまで香りが広がることから「千里香」とも呼ばれています。
金木犀はいつ頃咲くのでしょうか?
金木犀の開花は9月中旬から10月下旬までの期間で、11月に入る頃から花を散らし始めます。
ただし、一つの花の寿命は約1週間ほどと短いです。
強風や雨の後は花が散りやすく、その儚さが印象的ですね。
春にも金木犀の香りを感じたことはありませんか?
最近では、品種改良により春と秋、2回咲く金木犀も増えてきているようです。
これまで金木犀の香りは秋の訪れを感じさせてくれるものとして知られてきましたが、今後は考えが変わるかもしれませんね。
金木犀の香りが不快に感じられる理由には、どの成分が関与しているのでしょうか?
金木犀はβ-イオノン、リナロール、γ-デカラクトンなど約100種類の成分で構成されています。
通常、花の香りは昆虫を引き寄せて花粉を運ばせるためのものですが、金木犀のγ-デカラクトンは一部の昆虫を除いて引き寄せず、追い払ってしまう効果があるそうです。
この成分が人間にも同様の影響を与えるのではないかと考えられています。
γ-デカラクトンは熟れた桃のような甘い香りがするものの、金木犀の香りとはわずかに異なります。
他の成分と組み合わさることで、金木犀の独自の香りが生まれているのかもしれません。
金木犀の匂いが気持ち悪いのは芳香剤っぽいから!
金木犀の香りが不快だと感じる多くの人が、「トイレの芳香剤みたい」との意見を共有しています。この考えには実は歴史的な背景が存在します。
昭和初期、水洗トイレなどがまだ一般的ではなかった時代に、金木犀の強烈な香りが主にトイレ周辺やその裏に植えられていたことがよくありました。この光景が金木犀の香りと結びついて、その記憶が残っているため、香りが気持ち悪く感じられているようです。
調査によると、年配の人々がこの意見をよく述べていることが分かります。若い世代はこのような光景を知らないため、金木犀の香りに好意的な傾向があるのかもしれません。
その他にも、金木犀の香りが不快だと感じる理由として、以下のような意見が挙げられました。
・匂いが強すぎて頭痛がする
・甘ったるくて気持ち悪い
・この花になじみがない
金木犀は寒冷地域には適さないため、北海道や東北の一部では育ちません。そのため、この花に馴染みがない地域の人たちは、「この甘い香りは何だろう?」と不思議に思うことがあります。
金木犀の香りが強烈であるため、頭痛や吐き気を引き起こし、気分が悪くなると感じる人もいます。良い香りでも、強すぎると不快感を引き起こすことがあるようですね。
金木犀の匂いにはいい効果もたくさんある
金木犀の香りは観賞だけでなく、さまざまな良い効果があります!
リラックス効果
金木犀の香りは心を落ち着かせる効果があります。イライラした気分を和らげ、安眠にも寄与するため、アロマで利用することがおすすめです。寝る前に金木犀の香りを楽しむと、ゆったりとした気分で眠りにつけそうですね。ただし、金木犀の精油は妊娠中や授乳中の方は避けるべきだとされていますので、ご注意ください。
ダイエット効果
金木犀の香りには食事の量を抑える効果があります。食欲を増進させる成分であるオレキシンを抑制し、食事の30分から1時間前に香りを嗅ぐと効果的です。香水などで身につけておけば、いつでも金木犀の香りを楽しむことができます。練り香水を使用すれば、自分で香りの強さを調整できるため、強い香りが苦手な場合は少量にしておくと良いでしょう。
抗酸化作用
金木犀には体内の酸化を防ぎ、老化を遅らせる抗酸化作用があります。中国の原産地では古くから「桂花」として食用にも利用されており、乾燥させてお茶として摂取したり、砂糖漬けにしたシロップを食べたり、お酒に漬けて飲んだりしていました。美肌効果や目の疲れにも効果があるため、リラックスタイムに取り入れるのはいかがでしょうか?ノンカフェインなので、寝る前にもおすすめですね。
まとめ
金木犀の香りが気持ち悪いと感じる人が意外にも多いことが明らかになりました。
私の周りでは、むしろ金木犀の香りが好きな人が多くて驚きました!
金木犀の香りは甘く、どこか懐かしい感じがあり、リラックス効果なども期待できます。
秋の訪れを告げる花として、その香りを楽しむのはいかがでしょうか♪