子供への果汁100%ジュースの摂取について、飲ませすぎには注意が必要です。
ジュースの飲み過ぎは、肥満やむし歯のリスクを増加させる可能性があります。
こちらの記事では、ジュースをいつから導入し、どの程度の量を与えるべきかについて詳しく解説します。
子供にジュースを飲ませすぎに注意
子供のジュース摂取について、慎重に考える必要があるかもしれません。
果汁100%ジュースや野菜ジュースなど、子供向けの誘惑的な選択肢が多く存在します。ジュースをいつから導入し、どのくらいの量を与えるべきか、多くの親御さんが悩むことでしょう。
ジュースには栄養が豊富に見えますが、実は炭水化物が多かったり、添加物や糖分が含まれていたりすることがあります。特に、子供たちが好む甘さが多いことも要注意です。
もちろん、ジュース自体が悪いわけではありませんが、過度な摂取は下痢や腹部の不快感、そして肥満やむし歯のリスクを高める可能性があります。特に肥満は、将来的に糖尿病などの生活習慣病にかかるリスクを増加させる要因となり得ます。
子供の健康を考える上で、ジュースについて正しい知識を持ち、適切に摂取することが重要です。
ジュースは生後6ヶ月を過ぎてから
ジュースを子供に与える際には、適切なタイミングが重要です。基本的に、ジュースは生後6ヶ月を過ぎてから与えることがおすすめされます。できれば1歳ごろまで待つのがベストです。
一部のジュースには「生後5ヶ月から」と記載されているものもありますが、注意が必要です。これらのジュースでも、生後5、6ヶ月の赤ちゃんには薄めて与えるようにとの指示が多いです。注意書きをよく確認しましょう。
特に果汁は甘くて美味しいため、子供が母乳やミルクを飲まなくなることがあるかもしれません。しかし、1歳ごろまでは母乳やミルクが重要な栄養源です。果汁に含まれるビタミンやミネラルは、母乳やミルク、離乳食から充分に摂取できます。特に特別な理由がない限り、ジュースを与える必要はありません。
また、ジュースの量にも気を付けましょう。子供は身体が小さいため、少量のジュースでも多くの糖分を摂取することになります。例えば、子供にとっての500mlジュースは、大人の2Lに相当します。アメリカ小児科学会(AAP)は、未就学児は1日あたり170ml、小学生からは340mlまでの果汁摂取を推奨しています。さらに、1日340ml以上の摂取は肥満のリスクを高める可能性があることが研究によって示されています。子供の肥満は糖尿病などの生活習慣病のリスクを増加させる要因となり得ます。ジュースを与える際には、ペットボトルからそのまま飲むのではなく、コップ1杯(約200ml)に移し替えることがおすすめです。
ジュースの与え方
果物に変えてみよう
ジュースは水分補給というよりも、おやつとして与えることを検討しましょう。おやつの場合、ジュースに含まれる糖類や添加物などを避け、代わりに実際の果物を提供することが良いでしょう。果物にはジュースよりも多くのビタミンや食物繊維が含まれています。特に1歳未満の子供にとって、ジュースから得られる栄養は限られています。
哺乳瓶やマグからは避け、特別なコップで短時間に
子供が1日中哺乳瓶やマグからジュースを飲む状態や、寝る前に哺乳瓶を使っている場合、むし歯のリスクが高まります。子供にとって「ジュースは特別なもの」と理解させるために、紙パックや特別なコップから与えることをおすすめします。また、おやつの時間などに短時間で飲み切るように心がけましょう。
風邪のときの水分補給には経口補水液を
子供が風邪をひいたとき、ついついジュースを与えたくなることがあります。しかし、果汁ジュースには多くの炭水化物が含まれており、これが下痢を引き起こす可能性があります。実際に風邪を悪化させてしまうことも考えられます。体調が悪いときには、適切な水分補給として経口補水液を検討しましょう。経口補水液には年齢別の摂取量がラベルに記載されているので、それに従って与えることが重要です。
嘔吐や発熱のときは水分補給を優先
子供が嘔吐、下痢、発熱などで脱水症状のリスクがある場合、水分補給を最優先しましょう。経口補水液が受け入れられない場合でも、ジュースなどの飲み物を提供し、水分摂取を確保することが大切です。脱水症状を防ぐために、子供の体調が改善するまで水分補給を続けてください。