今回は、周囲から協力を得やすい人々の特質と、そのような人になるためのアプローチに焦点を当ててみたいと思います。また、仕事の環境で助けが必要な時に効果的なコミュニケーションの仕方も紹介しています。ぜひこれらを参考にしてみてください。
助けてもらえる人の特徴
真剣で献身的な姿勢
協力を得やすい人の特徴の1つとして、真面目であることが挙げられます。特に仕事に対する真摯な姿勢が際立っています。
雑談や席外行動が少なく、勤務中は真剣勝負。これらの様子は、当事者にとっては当然のことかもしれませんが、実は多くの人がこれに感心しています。
真面目で一生懸命な態度を目にすると、自然と応援の気持ちが湧き上がり、手を差し伸べて助けてあげたくなるものです。また、真剣な働きぶりから、助けてもらえば確実に役に立てると感じることも、協力の意欲を掻き立てる一因です。ミスを犯しても、一生懸命な姿勢があれば何度でもサポートしたくなるものです。
恩を返す心
周囲から支えられる人は、恩を受けっぱなしにせず、積極的にお返しすることができるのが特長です。
困っている仲間がいれば、自ら手を差し伸べることが当然のようにできます。お互い様という考えが根底にあります。
また、自らも困った時には他者から助けてもらうこともあるため、そのお礼として、周りの人が困っていれば迅速にサポートに駆けつけるのです。他人からの優しさに触れると、「次は私がお力になろう」という気持ちが湧き上がり、仲間意識が芽生え、信頼関係が一層強固になります。
礼儀正しい態度
礼儀正しい姿勢も、周囲から支援されやすい人の特長です。
挨拶はもちろん、助けてもらった時にはきちんとお礼を言える人や、気遣いや思いやりの行動ができる人は、周囲から好感を得ます。
このタイプの人は、敬語や謙譲語、尊敬語などの言葉遣いが非常に丁寧で整っています。そして、立場や年齢に関係なく一貫して礼儀正しく接し、厳格な態度を崩しません。全ての人に対して同じように礼儀を持ち、誠実な態度を貫いています。
助けてもらえる人になる方法
日ごろから助けを頼む習慣を身につける
日常的に助けを求める癖をつけないと、必要な時に周囲の支援を得ることが難しくなります。
厳しい状況やつらい時になると、自分が辛さを感じていることを他の人が理解し、黙って手を差し伸べてくれるだろうと期待することがありますが、これは大きな誤解です。
実際、他人も同様の恐れを抱えています。相手が自分の助けを求めているのではなく、余計な干渉や嫌がらせになるのではないか、といった拒絶の恐れです。
そのため、日頃から小さなお願いをするなどして、周囲に助けを求める癖をつけておかないと、相手は自分を頼ってくれる人としての認識を持たなくなります。
他者を手助けする
他人を助けることこそが、周りから助けてもらえる一因です。自分が周囲の人を支えない限り、他者からの助けを期待することは難しいでしょう。
これは当たり前のことですが、自分から無理に時間や労力を奪おうとする人には警戒心が生まれます。
そのため、自らの時間や労力を無理に分け与える必要はありませんが、様々な人を助ける姿勢が周囲に認識されると、自分が困った時には自然に助けを求める人が集まります。
ですから、自分が苦しい状況にある時ほど、他者を助ける習慣を持つことが重要です。
日頃から周りの人を助けることも大切ですが、自分が困難な状況にいる時ほど、他人の苦しみや悲しみに対する共感が増していくことが実際に確認されています。
職場で助けて欲しいときの話し方
他者に仕事の悩みを相談する際、最も避けるべき行動は「丸投げ」です。例えば、「どうすれば良いと思いますか？」といった質問は、相手に自分が何も考えていないと感じさせ、無礼に映る可能性があります。
まずは自分で悩みに対してよく考え、自分なりの意見を持ってから相談することが重要です。
また、よく見られるパターンの一つが「相談して終わり」です。相手から教えられたことは実際に試してみて、その結果を報告することが望ましいです。成功であろうと失敗であろうと、その成果は重要です。
相談者が問題を解決できたと感じても、相談を受けた側は思いの外、その問題を気にしていることがあります。何の音沙汰もなく、「もう手を差し伸べる気はないのだろうか」と考える中で、「おかげさまでこうなりました」と報告する一言があれば、相手は印象が良くなります。この感謝の気持ちがあることで、将来的にも協力し合いやすくなります。
時代はインターネットで簡単に情報を得られるものの、個人が抱える経験や体験に基づく知識は非常に重要です。これを学び、自身の成長に活かすためにも、相談上手であり、また教えられる姿勢を持つことは大切なことです。
