まるごと冷凍弁当とは、お弁当の新しいアイデアです。
この方法では、おかずとご飯を一緒に容器ごと凍らせてしまうので、朝のお弁当作りが簡単になり、一度に多くのお弁当を仕込むことができます。
「これなら試してみたい！」と思うかもしれませんが、注意が必要なポイントもあります。
正しい方法でないと、まるごと冷凍弁当は食中毒の危険があることを知っておきましょう。
容器の選び方からおかずの詰め方、解凍方法まで、安全なまるごと冷凍弁当の作り方を確認してみましょう。
この記事では、まるごと冷凍弁当における食中毒の危険性に焦点を当て、安全な作り方と解凍方法について詳しく説明します。
目次
まるごと冷凍弁当は食中毒の危険もある？注意点は
まるごと冷凍弁当を作る際に、食中毒の危険性に気を付ける必要があります。
お弁当は時間が経つと傷みやすく、菌の繁殖が心配されます。特に、まるごと冷凍弁当は解凍する際に水分が多く出ることがあるため、食中毒の危険性が高まります。しかし、安心して作ることができます。注意すべきポイントを押さえれば、菌の繁殖を防げます。
以下に4つのポイントを紹介しますので、まるごと冷凍弁当を作る前にしっかりと確認してください。
まるごと冷凍弁当は食べる直前に電子レンジで加熱する。
まるごと冷凍弁当に使う容器は、レンジ加熱と冷凍保存の両方に対応していることを確認する。
ご飯やおかずは粗熱が取れてから詰める。
ご飯やおかずはできるだけ平らに詰める
まるごと冷凍弁当は食べる直前に電子レンジで加熱する
まるごと冷凍弁当を食べる際に最も重要なポイントは、必ず食べる直前に電子レンジで加熱することです。
まるごと冷凍弁当は、すべての食材が冷凍されており、解凍する際に水分が出てくる傾向があります。このため、自然解凍を許すと、水分が全体に広がり、菌の繁殖が進んでしまう可能性が高まります。菌の繁殖を防ぐためには、自然解凍は避けるべきです。
食べる直前に電子レンジを使用して加熱しながら解凍することで、菌の繁殖を防ぎつつ、ご飯やおかずが固くならずにおいしくいただけます。したがって、まるごと冷凍弁当を食べる場所には電子レンジが必要です。この方法を実践すれば、食中毒のリスクを大幅に軽減できます。
容器はレンジ加熱＆冷凍保存の両方に対応しているものを選ぶ
まるごと冷凍弁当を作る際、容器の選択も非常に重要です。電子レンジで加熱して食べることが前提となるため、容器は電子レンジ対応かつ冷凍保存も可能なものを選ぶことが大切です。
注意が必要なのは、容器が電子レンジに対応していても、フタが電子レンジ不可の場合があることです。フタが電子レンジにかけられないと、容器が変形し、しっかり密閉できなくなってしまいます。まるごと冷凍弁当は約5分間の加熱が必要なことが多いため、フタが電子レンジに対応しているか確認することが重要です。
電子レンジに対応していないフタを使用すると、フタが変形してしまう可能性があり、冷凍不可の容器を使用すると、凍らせている間に容器にひびが入ることも考えられます。したがって、まるごと冷凍弁当を作る際には、容器の性能を確認し、電子レンジでの加熱と冷凍保存に対応した容器を選ぶことが必要です。
ご飯やおかずは粗熱が取れてから詰める
まるごと冷凍弁当を作る際、また通常のお弁当にも言える重要なポイントは、ご飯やおかずを粗熱が取れてから容器に詰めることです。
熱々の状態の食材を容器に詰めてしまうと、容器内に水蒸気がこもります。その結果、容器内の水蒸気が凍ってしまい、霜が発生します。この余分な水分は解凍時にお弁当をびちゃびちゃにし、さらに傷みやすくする原因にもなります。
したがって、ご飯やおかずは粗熱が取れた状態から順に容器に詰めていくことが大切です。特に、食材を早く冷ます場合には、アルミトレイなどに盛り付ける方法が役立ちます。また、容器の下に保冷剤を置いてからご飯やおかずを詰めることもおすすめです。このような工夫をすることで、まるごと冷凍弁当を美味しく作ることができます。
ご飯やおかずはできるだけ平らに詰める
まるごと冷凍弁当を作る際に大切なポイントの一つは、ご飯やおかずをできるだけ平らに詰めることです。
食材を均等に詰めないと、かたよりができてしまい、凍らせるまでに時間がかかってしまいます。食材が凍るまでの時間が短いほど、解凍した際の食感の差が少なくなり、おいしさを保つことができます。そのため、食材を平らになるように意識して詰めることが大切です。
また、加熱する際にも平らに詰めた方がムラなく均一に温まり、美味しさを引き立てます。食材を平らに詰めることで、まるごと冷凍弁当をより美味しく楽しむことができます。
まるごと冷凍弁当の解凍方法
まるごと冷凍弁当を解凍する際には、電子レンジを使用するのが最適です。
自然解凍は時間がかかるうえ、菌の繁殖が心配されるためおすすめできません。また、湯煎を使用すると食材の加熱ムラが起きやすいため、これも避けましょう。
まるごと冷凍弁当を解凍する際には、通常の温めモードで解凍します。解凍モードでは解凍後に加熱調理を前提としているため、食材は冷たいままです。特にご飯はしっかりと温めないと解凍してもパサついてしまいます。このため、温めモードを使用し、食材を熱々の状態にすることが大切です。
温める時間はまるごと冷凍弁当の大きさにより異なりますが、一般的には500ml容量のタッパーを使用し、600Wの電子レンジで約5分が目安です。最初は少なめの時間で温め、中心部が冷たい場合は徐々に温め時間を追加してください。これによって、まるごと冷凍弁当を熱々で楽しむことができます。
まるごと冷凍弁当の持って行き方
まるごと冷凍弁当を持ち運ぶ際には、凍った状態を保つことが非常に重要です。以下の2つのポイントを押さえて、食べるときまでにお弁当が解凍しないように気をつけましょう。
季節に関わらず保冷剤を使う: どんな季節でも、まるごと冷凍弁当を持ち運ぶ際には保冷剤を使用しましょう。保冷剤はお弁当箱やクーラーバッグ内の温度を低く保つ役割を果たします。特に暑い季節や長時間の持ち運びの場合は、保冷剤が欠かせません。
クーラーボックスや保冷バッグに入れる: まるごと冷凍弁当を持って行くときには、クーラーボックスや保冷バッグに入れることをおすすめします。これらの袋やボックスは保冷効果を高め、外部からの温度変化を防ぎます。持ち運びの際、できるだけ冷たい状態を維持するために工夫しましょう。
これらのポイントを守ることで、まるごと冷凍弁当を安全に持ち運び、食べるときには美味しく楽しむことができます。
季節に関わらず保冷剤をつけること
まるごと冷凍弁当を持ち運ぶ際には、季節に関係なく保冷剤を使用することが大切です。通常のお弁当に保冷剤を入れるのは、菌の繁殖を防ぐための一つの対策です。
冷たい季節、例えば冬場などでは、保冷剤を使用しないことが多いかもしれません。しかし、まるごと冷凍弁当の場合、保冷剤が中途半端に溶けてしまうと、その水分から菌が繁殖しやすくなります。
ですので、凍った状態を保つために、季節にかかわらず保冷剤を忘れずに使いましょう。また、冷たい空気は下に降りていく性質があるため、保冷剤はお弁当の上に置くのが効果的です。
クーラーボックスや保冷バッグに入れること
まるごと冷凍弁当を持ち運ぶ際には、クーラーボックスや保冷バッグに入れることが重要です。
保冷剤の効果はその大きさに依存し、通常50gの保冷剤は約2時間の保冷時間を提供します。ただし、この時間は外気温が20℃の場合の目安です。
しかし、気温が高い季節では保冷剤は迅速に溶けてしまいます。ここで、クーラーボックスや保冷バッグが役立ちます。
これらのアイテムを併用することで、まるごと冷凍弁当や保冷剤の凍った状態をより長く保つことができます。
また、クーラーボックスや保冷バッグは、まるごと冷凍弁当や保冷剤から水滴が出ても外に漏れず、カバンの中の大切な物を濡らすのを防いでくれます。
お弁当を安全に持ち運ぶために、専用のクーラーボックスや保冷バッグを用意しておくことをおすすめします。
まとめ
まるごと冷凍弁当は便利な方法ですが、食中毒の危険性も考慮する必要があります。以下にまとめます。
まるごと冷凍弁当は、食べる直前に電子レンジで加熱することが重要です。自然解凍や湯煎は食中毒のリスクを高める可能性があります。
適切な容器を選びましょう。容器は電子レンジ対応で、冷凍保存もできるものを選ぶことが大切です。
ご飯やおかずは粗熱が取れてから詰めましょう。熱々の状態で詰めると、容器内に水蒸気がこもり、食中毒の原因になります。
ご飯やおかずは平らに詰めるように心掛けましょう。均等に詰めることで、凍るまでの時間が短くなり、解凍時の食感も向上します。
解凍方法は電子レンジを使用しましょう。自然解凍や湯煎は避け、通常の温めモードで解凍してください。
まるごと冷凍弁当を持ち運ぶ際には、クーラーボックスや保冷バッグを使用し、保冷剤を活用しましょう。これにより、食材の凍った状態を保つことができます。
これらのポイントを守ることで、まるごと冷凍弁当を安全に楽しむことができます。安心して持ち運び、おいしく召し上がりましょう。
