人が好きなものを否定してくる友達や男性の心理には、様々な要因が影響しています。
否定の度合いや傾向はさまざまですが、背後に隠されている理由は実は単純で、自分に自信がないため、自己肯定感が低いからです。DVや虐待をするような人が自分に自信を持てないのと同じようなメカニズムが働いていると言えるでしょう。
この記事では、
他人によるいちいちの否定に疲れ果ててしまっている
大切な趣味や価値観を否定されて、心が折れそうになっている
といった様々なケースが考えられますが、相手がなぜ否定的な態度を取るのかを理解することで、少なくとも少しは気にならなくなるかもしれません。
他人の好きなものを否定するのは自己肯定感の低さからと言える理由
自己肯定感が低く、他人の好きなものを否定する仕組みにはさまざまな要因が絡んでいます。
自己肯定感の低さとは、自分で自分を肯定する感覚の不足です。自分に自信を持ち、「自分は自分だからOK」という気持ちがなく、他人からの評価に過度に依存してしまいます。この感覚は幼少期に親から育まれる理想的な状態を想定しています。
自己肯定感が低いまま育つと、自分の代わりに自己重要感を求めるようになります。自己重要感とは、「他人に認められたい」「他人から大切にされたい」「特別に思われたい」といった欲求です。
自己肯定感が低い人は、自分を肯定する手段として「人の好きなものを否定する」という行動をとります。他者の好みを否定することで大きな反応を引き起こし、自分が重要に扱われていると感じるからです。つまり、他人の好きなものを否定する行動は、自己肯定感の低さが背後にあると言えます。
ここで、具体的な理由について考えてみましょう。
1. 試し行為： 幼少期に親に対して行った困らせる行動を通じて、愛されるかどうかを確かめる試し行為があります。自己肯定感が低ければ、その感覚を得るために他者に対して同様の行動をとります。
2. 間違ったコミュニケーション： 自己肯定感が低いと、他人からの反応が不安定であることを強く感じます。他者の好きなものを否定することで、大きな反応を引き起こし、自分の存在感を確認しようとします。
3. マウンティング： 自己肯定感が低い人は、他人の好みを否定して自分を優越感に浸ることで、自分の価値を高めようとします。これは自信の不足からくる行動であり、マウンティングはその表れです。
4. 自分を褒めてほしい： 他人を褒めることで自分を否定されたと受け取る、ゼロサム思考があります。他人を褒めることを嫌がり、逆に自分を褒めてほしいという欲求が強いです。
5. 人の幸せが許せない「妬み」： 幸せな経験や好みを共有することは幸せなことですが、自己肯定感が低く妬みやすい人は他者の幸せを許容できません。嫉妬からくる否定的な行動が見られます。
6. 人を支配したい： 特に悪質なケースとして、他人の好みを否定し支配しようとする行動があります。自己肯定感の低さからくる不安感からくるものであり、組織や家族の中で見られることがあります。
何かを好きになる理由は？
好きなものを否定される心理について考えてきましたが、では、その否定されている「好きなもの」についても少し触れてみましょう。
何かを好きになる理由は多岐にわたりますが、確実に存在するのは、「自分の中にあるものとの共通点を見出し、強く共感・感情移入している」という部分です。
例えば、好きな俳優や女優、アーティストやスポーツ選手など、人そのものや作品を好きで応援している時、自分の中にあるものとの共通点を見つけています。
これには、目標を達成する方向性に共通点があると言えます。自分とあこがれの人との相違点が目立つかもしれませんが、目標を実現させるための方向性には共通性があります。別の言葉で表現すれば、「そこに感動し、あこがれる！」という状態です。
好きなものに対する賞賛や応援は、対象だけでなく、自分の中にある好きで大切にする部分をも応援していると言えます。憧れている人のようになりたいという影響もあるでしょう。
また、「あの人はどんな困難も乗り越えてきた。だから自分も見習って頑張りたい」といった励ましや心の支えにもなります。これは、憧れの人を通じて自分を励ます行為でもあります。
言い換えれば、好きなものを賞賛することは、好きなものを通じて自分を応援し、成長させる気持ちの表れと言えるでしょう。
他方で、人の好きなものをわざわざ否定する行為は、逆に相手の好きなものを利用して否定していると言えます。ですので、好きなものを否定されても、自分はセンスがないのかと悩む必要はありません。そのような否定に対しては、自分の信じる道を進み、絶許ぐらいの気持ちでいることが大切です。
