主婦にとって、日々の食事のメニューを考えることは、予想以上に難しい課題となります。
さて、今晩の夕食はヘルシーで美味しい和食の焼き魚にしよう！
パリッと焼かれた表面とほくほくした身のコントラストは、その美味しさを際立たせる一品です。
焼き魚に欠かせないのが、大根おろしです。
ピリッとした風味がアクセントとなり、魚の臭みを和らげ、消化をサポートしてくれるため、焼き魚には是非とも欠かせない薬味と言えるでしょう。
しかし、一人前の大根おろしを手に入れるために、大根を買ってすりおろすのは手間も時間もかかり、何よりもコスパが悪すぎます。
そんな時に頼りになるのが、市販の大根おろしチューブです。
おろし金を用意したり、指を怪我する心配もなく、後片付けも不要で手軽です。
冷蔵庫で保存でき、必要な分だけサッと搾り出せる大根おろしチューブ。
この便利さを一度知ってしまうと、手放せなくなるかもしれない画期的な商品です。
利便性が最も大きなメリットですが、作りたての大根おろしと比べて栄養価が劣るのではないかという疑問も浮かび上がります。
大根の成分の93～95％は水分であり、もともと栄養価はそれほど高くはありません。
デンプンを分解し、栄養分の吸収を助けるアミラーゼ（ジアスターゼ）やビタミンCが含まれていますが、アミラーゼは加熱や酸化により栄養価が失われます。
また、ビタミンCも時間が経つにつれて減少します。
密封度の高いパッケージで冷蔵保存することで、大根おろしの新鮮さをできるだけ保つ工夫は見受けられますが、おろしたての栄養価と全く同等とは言えません。
しかし、大根おろしチューブには大根の栄養を最も効率的に取り込める生のままのすりおろしが詰められており、酸化防止剤としてビタミンCが加えられているため、栄養面でもほぼ同等の仕上がりになります。
利便性と栄養価を天秤にかけると、手間のかからない手軽さを重視する人が多いのも、大根おろしチューブが支持される理由ではないでしょうか。
小売店でよく見かける大根おろしチューブの代表格である、新進の手間いらずシリーズは、日本食糧新聞社主催の食品ヒット大賞コンテストで2017年に優秀ヒット賞に輝いた人気商品です。
大きめのファミリーパックや粗おろし、もみじおろしなど、大根おろしチューブのラインナップが豊富であり、その需要の高さを物語っています。
大根おろしのチューブの賞味期限は60日！？自分でおろすと？！
以前は、市販の大根おろしといえば、水をかけて戻すフリーズドライタイプや解凍が必要な冷凍のものが一般的でした。
しかし、今ではいつでも手軽に利用できる冷蔵庫の常備品として、大根おろしチューブが主流となり、これが小売店やコンビニで手に入ります。
通常、チューブタイプの一袋は100～120gが一般的であり、一度に使い切る分量としては多すぎるかもしれません。
しかし、例えば新進の手間いらずシリーズのような大根おろしチューブの賞味期限は、驚くべきことに60日と非常に長い期間です（ただし、冷蔵保存が前提です）。
この60日という賞味期限が設定された理由について、新進の開発担当者は、生の大根おろしの鮮度を保つ期間に焦点を当て、過剰な添加物を使わずにその期間を確保したと説明しています（参照：週刊ポスト2014年1月31日号記事）。
これは、顧客が安心して商品を購入できる品質と、小売店での販売しやすさを考慮し、総合的に評価されて最終的に60日の賞味期限に決定されたものだと言います。
大根おろしチューブは企業の努力の結晶であり、同時に自分でおろした大根おろしがどれくらい保存できるのかも知っておくと良いでしょう。
通常、自分でおろした大根おろしは、すりおろす前に鮮度を保つために食べる前に調理するのが良いとされています。
すりおろした後、時間が経つと独特の辛みが減少し、臭みが出て風味が劣ることがあります。
冷蔵なら1～2日程度、冷凍なら1ヶ月が保存の目安ですが、どちらの場合も鮮度や風味の劣化を防ぐためには、ラップやジップロックなどで空気を抜いて密封することが重要です。
鮮度を保ち、より長く保存するためには、冷凍することをおすすめします。冷蔵庫で自然解凍して利用できます。
大根おろしのチューブはまずい？美味しく食べる方法は？！
手軽で便利な大根おろしのチューブ。
手間がかからない利点は大きいものの、既に大根がすりおろされた冷蔵食品なので、鮮度と美味しさについて懸念が生まれがちです。
チューブの大根おろしがまずいと言われてしまう原因は何でしょうか？
大根の繊維から水分が抜けてしまう、大根おろしが変色する、瑞々しさが失われる、大根の風味が損なわれる等が、チューブ入りの既製品の弱点と言えます。
しかし、大根おろしチューブの商品化にあたり栄養価を損なわない工夫と共に、鮮度と風味を最大限に活かす創意工夫と60日という長めの賞味期限を実現する加工がされています。
大根の繊維と水分の分離を防ぐため、粘りを加えるアルギン酸ナトリウムやデンプン、食感を維持する乳酸カルシウムを加えて、たっぷりの水分を含んだぽってりした大根おろしの質感を再現。
更に、すりおろされた大根の変色を最小限に食い止めるためビタミンCが、そして大根おろしの臭みを消すためにレモン果汁が追加されています。
もちろん、すりおろし時にも大根の繊維質を失わないよう細心の注意が払われ、すりおろしたら即日チューブに補填して出来立ての新鮮さを密封しています。
少量を薬味として味わう分には、チューブの大根おろしは十分に満足できる味ではないでしょうか。
大根だけの天然素材のみ含むという訳にはいきませんが、長期保存が可能で盛り付けも簡単な便利さを思えば、悪くない味わいです。
チューブ入りの大根おろしを美味しく食べるには、あくまでも薬味として活用し、賞味期限が60日あるとは言え、開封後は鮮度が良いうちに早めに消費するのがポイントと言えそうです。
大根おろしをみぞれ煮やみぞれ鍋として、メインメニュー並みのそれなりの分量を味わう場合は、大根おろしチューブではなく、フレッシュな大根おろしを使うのも一考です。
付け合わせとして少量の大根おろしを手軽に手に入れたい時は大根おろしチューブ、大量にモリモリ食べたい時はフレッシュな大根おろし、という使い分けが適しています。
まとめ
手軽に楽しむなら、大根おろしチューブがおすすめです。手間暇かかる大根おろしの作業を省略でき、欲しい分だけ簡単に取り出せる利便性が魅力的です。しかも、手作りの大根おろしと比べても、栄養価には優れており、食べたい時に手軽に利用できます。
冷蔵保存することで、賞味期限が60日と長期間保存可能なため、無駄がありません。手作りの大根おろしは冷蔵で1～2日、冷凍なら約1ヶ月が限度ですが、大根おろしチューブはその画期的な保存期間が際立ちます。
また、大根おろしチューブは味についても心配いりません。食感や質感、色合い、匂いまで様々な加工が施されており、出来合いの大根おろしとしては非常にクオリティが高いです。薬味として使用する分には、大根おろしチューブが十分な満足感を提供してくれます。
総じて、大根おろしチューブは利便性の高さと共に、栄養価や味、コスパにおいても充実しているので、ぜひ試してみる価値があります。
