「冷蔵庫に熱いものをポンと入れるなんて、みんなが納得できないことだろう」と思います。
私もその中の一人です。
でも、なぜそれがいけないのかと聞かれると、なんだか答えに窮してしまいます。
「熱いものをそのまま冷蔵庫にしまうべからず」というのは知っていても、なぜそうなのか、それがどんな影響を及ぼすのか、全然わかりませんでした。
冷蔵庫は日常的に使うものですから、その辺りの知識は知っておくべきでしょうね!
そこで今回は、冷蔵庫になぜ熱いものを入れてはいけないのか、熱いものを入れることでどのような影響があるのか、じっくりと調査してみました。
ますは、熱いものを冷蔵庫に入れるのが良いのか、それともダメなのか、調査してみました。
目次
冷蔵庫に熱いものを入れても大丈夫?
冷蔵庫に熱いものをそのまま入れるのは「避けるべきです」。
なぜなら、熱いものをそのまま冷蔵庫に入れてはいけない理由は、詳細に説明します。
ただし、「熱いものをそのまま入れてはダメ」という注意には注意が必要です。
現代の冷蔵庫には、「熱いまま保存・熱いまま冷凍」ができる機能を備えたものが多く存在します。
これらの場合、冷蔵庫の機能に従って保存しても問題ありません。
しかし、そういった特殊な機能がない場合、基本的には熱いものをそのまま入れることは避けるべきです。
それでは、なぜ熱いものをそのまま入れるべきではないのか、その理由を詳しく見ていきましょう!
冷蔵庫に熱いもの:菌(食中毒)、腐る可能性がある!
熱いまま冷蔵庫に入れてしまうと、蒸気がたまり、その結果、食べ物自体が腐る可能性があります(これがカビの原因となります)。例えば、余ったごはん(白飯)を保存する際には、冷めてから冷蔵庫に入れるほうが良いです。
これは、先ほどの理由と同様です。しかし、冷凍する場合には熱いまま入れても構いません。これは、素早く凍結させてごはんの劣化を防ぐためだそうで、金属トレーなどにのせる必要があります。
ただし、「冷蔵庫」と一括りに考えると、食品を無駄にする可能性がありますので、注意が必要です。
他の食品への影響についても考慮する必要があります。先ほど述べたように、熱いまま冷蔵庫に入れると蒸気がたまり、そのものが腐るだけでなく、周囲の食品にも悪影響を及ぼします。
冷蔵庫内の温度が上昇することで、他の食品も腐る可能性があり、冷蔵庫の温度が僅かに変化するだけでも大きな影響が生じます。これにより、冷蔵庫に熱いものをそのまま入れることは避けるべきであり、それが食中毒の危険性を増加させてしまう可能性があります。
インターネット上では、「なぜ熱いものを冷蔵庫に入れてはいけないのか?」についての疑問が多く見受けられます。これに対して、いくつかの理由を紹介しながら、その疑問に答えていこうと思います。
冷蔵庫に入れた時、周りのものと距離をとっても腐る?
熱いまま冷蔵庫に入れると、周りの食品との距離があろうとなかろうと、腐る原因となる可能性があります。これは、熱いものを入れることで冷蔵庫全体の温度が上がるからです。特に影響が出やすい食品として、水分が多く含まれている料理(煮物など)、卵、ヨーグルト、チーズ、バターなどの発酵食品や乳製品、牛乳などが挙げられます。これらの食品は、少しの温度変化でも影響が出やすいです。
冷蔵庫の大きさと熱いまま入れる食品の大きさに関しては、「関係ありません」。どれだけ大きな冷蔵庫でも、熱いまま入れるものが小さくても、その影響は少なからずあります。自己判断で「これくらい大丈夫だろう」とするのは危険です。
熱いものを冷蔵庫に入れることで冷蔵庫全体の温度はどれくらい上がるのかは、入れるものによって異なりますが、量が多い場合には簡単に2~3度上がることがあります。この2~3度の変化は、食中毒を引き起こすのに十分な差となり得ます。
冷蔵庫の温度調節は本来、季節や外気との差によって変動します。冬は寒く、室内の温度も下がるため、冷蔵庫内の温度を弱にしていることが一般的です。そのため、急に強さをマックスに設定すると他の食品に影響が出る可能性があります。冷蔵庫の温度は、季節や状況によって適切に調整することが大切です。
カレーを熱いまま入れることについても「NG」です。カレーはウェルシュ菌が繁殖しやすいため、急速に冷やす必要があります。保存時には鍋を保冷剤や水で冷やし、小分けにしてから冷蔵庫(または冷凍庫)に入れるべきです。冷やす際は冷蔵庫ではなく、他の方法を利用することが重要です。
冷蔵庫に熱いもの:故障する?
「これは故障につながることはありません」と言えるでしょう。逆に言えば、「これくらいのことで壊れません」ということですね。
冷蔵庫には排出ドレンと呼ばれるものがありますか?これは圧縮空気中に含まれる水分や油分を自動排出する役割を果たすものです。一部の人は、この排出ドレンを掃除することで熱いものを入れても大丈夫だと考えているようですが、これもNGです。
さらに、温度の上昇と下降を繰り返すことが冷蔵庫にとって良いことではないため、直接故障の原因とならなくても冷蔵庫の劣化につながる可能性があります。したがって、これは避けたほうがよいでしょう。なお、熱いものにラップをしたからといって、菌の繁殖や故障にはつながらないことにもご注意ください。
では、熱いものをそのまま入れることで電気代は変わるのでしょうか。
冷蔵庫に熱いものを入れない!粗熱の取り方
先ほど食中毒の話がありましたが、単に冷やすだけではなく、「20~40℃の危険地帯を迅速に通り抜けること」が非常に重要です。では、その方法をいくつかご紹介しましょう。
うちわや扇風機で風を送る: 温かいごはんや料理など、これで十分に時間内に冷ますことができます。
氷水で冷やす: 先ほどのような大量の料理やカレーなどは、うちわだけではなく氷水を使用して鍋ごと冷やすと効果的です。
保冷剤: 氷水と同様に、保冷剤も使用できます。お皿にうつしたあとでも使いやすく、効果的です。
これらの方法で粗熱を冷ましてから冷蔵庫に入れてください。粗熱の基準としては、「容器も冷めていたら」と考えると良いでしょう。ただし、「めんどうだから冷蔵庫で冷ます」という行為は避けてくださいね。確実に20~40℃の危険地帯を通り抜けることが、食中毒を招かないための鍵となります。
冷蔵庫に熱いものを入れる時の注意点:まとめ
どの料理にしても粗熱が取れてから冷蔵庫に入れる: 粗熱がとれた状態で冷蔵庫に入れることは重要です。熱いうちに入れると、水蒸気がたまり、冷めた後に冷蔵庫に入れるとその水蒸気がカビの原因となります。ラップをかける際も同様に、熱が冷めてから行うよう心がけましょう。ただし、食品が乾燥する場合はラップを取り換えるなどして、冷蔵庫に入れるときには水気がないように気を付けましょう。
ラップをかける際は冷めてから: 熱いうちにラップをかけてしまうと、冷蔵庫に入れる前に水蒸気がたまります。冷めた後にラップをかけ、食品が乾燥しないように取り換えるなど注意が必要です。
粗熱をとる時間をかけすぎない: 粗熱を取る時間が長すぎると、食品や冷蔵庫にとっても良くありません。熱いうちに冷蔵庫に入れることは避け、適切なタイミングで冷蔵庫に収めましょう。これらの注意を守りつつ、食品管理に注意を払うことで、健康や食材の鮮度を保つことができます。