毎日2時間も残業するのは一般的？それとも異常？
残業2時間となると、例えば定時が18時の場合、20時まで仕事をすることになるわけですね。
日本人の平均通勤時間は片道約40分（神奈川県が最長で52分とされています）と言われていますから、家に帰るまでには21時前後になる計算ですね。
毎日残業2時間は普通なのか？
毎日の2時間の残業、これって平均的な範囲内なのでしょうか？
1日2時間の残業は異常ではない
毎日2時間の残業があると、月間で合計40～45時間の残業が発生し、毎日の帰宅時間は20時～22時の間になるでしょう。こういった生活が想像されますが、実際の残業時間や帰宅時間に関するデータを見てみましょう。
厚生労働省の毎月勤労統計調査によれば、2020年10月のデータでは、全産業平均の残業時間は1日あたり約13.7時間でした。これを考慮すると、1日あたりの残業は約40分弱です。
一方、Vorkers（現「Open Work」）がまとめた社員による残業時間のレポートでは、平均残業時間が1日あたり約47時間でした。これに基づくと、1日あたりの残業は約2時間強となります。
別の角度からも見てみましょう。ベネッセがまとめた幼児の生活アンケート（2005年）によれば、父親の帰宅時間のピークは21時で、これを参考にした場合、通勤時間が1時間であると仮定すれば、1日あたりの残業は約2時間程度です。
これらのデータを鑑みると、1日あたり2時間の残業は異常ではなく、一般的な範囲内であることがわかります。
ただし、問題は”毎日”残業が続くことです。仕事には忙しい時期や緊急な対応があるのは理解されますが、毎日絶えず残業が必要となるのは異常であり、その生活が当たり前になることは問題です。
定時が当たり前ではなくなると、家族や友人との時間、運動や趣味に費やす時間、仕事以外の学びの時間が減少し、生活が偏りがちになります。せめて週に1度でも仕事以外の時間を確保することで、より豊かな人生が築かれるでしょう。
毎日残業続きの生活がもたらすリスク
毎日の残業を続けることには、いくつかのリスクが伴います。
残業代に頼る生活になる
残業代がもらえる環境で働いていると、家計を残業代に依存してしまうことがあります。この状況でのリスクは以下の通りです。
働き方の規制による残業制限リスク
年収の低下リスク
会社中心の人生になる
継続的な残業により、疲れが溜まり休日が仕事のリカバリー期間となることがあります。結果として、休日は家事や次の仕事の準備で埋まり、家族との時間が減少し、家庭生活に悪影響を与える可能性があります。
毎日の残業を撲滅！残業しない日を作る方法
残業を毎日続けている場合、仕事のアプローチを少し変えることで、週に1度でも残業しない日を確保できます。これには具体的な方法があります。
方法１：タスクリストを作る
仕事を視覚的に整理するためにタスクリストを作成しましょう。
具体的な仕事を記入し、それぞれの仕事に必要な時間を見積もりましょう。
帰る前に翌日のやることを整理する習慣をつけましょう。
方法２：仕事に優先順位をつける
ToDoリストを作成し、優先順位を設定します。
納期が近い仕事や他人への依頼事項を優先します。
それぞれの仕事の重要度を理解することで、「必要な残業」と「そうでない残業」を区別できます。
方法３：思考力を必要とする仕事は早めに片付ける
アイデアや集中力を必要とする仕事は朝に行いましょう。
残業時間は単純作業に充て、思考を必要とする仕事は朝のクリアな頭で取り組みましょう。
必要であれば、残業時間で一部を行い、翌朝リフレッシュした状態で仕上げることで効率を上げられます。
これらの方法を使って、残業を減らし、より効率的に仕事を進めることができます。
毎日の残業が辛いなら転職も視野に入れるべき
自分の工夫にもかかわらず残業が減らない場合、職場の慢性的な人員不足が原因である可能性があります。人員不足が続く原因として以下のような要因が考えられます。
社員を酷使する会社方針: 会社が社員を過度に働かせ、残業を当たり前のようにしている場合、人員不足が解消されないまま続く可能性があります。
労務管理が行き届いていない: 適切な人員配置や労働時間の管理が行き届いていない場合、一部の社員が過重な労働を強いられ、結果的に残業が増加することがあります。
会社の評判が悪く入社する人が少ない: 人員不足が続く一因として、会社の評判が悪く、新しい人材がなかなか集まらない可能性があります。
これらの状況で残業が減少しづらい場合、他のワークライフバランスが考慮された職場を検討することが重要です。今の時点で転職を考えていなくても、将来的な選択肢を広げておくことは賢明です。求人情報を把握することで、将来的なキャリアの選択肢を柔軟に考えられるようになります。
