「兄の結婚式に参加する際、妹の当日の役割やお祝いについてどのようにすれば良いのか?」と、最近社会人になったばかりの姪っ子から質問が寄せられました。彼女は以前、学生時代には婚礼のサービスで働いており、しばらくは親族案内係も担当していました。しかし、自身が身内の結婚式に参加する場面になると、当日の振る舞いや兄の新たな章に対する適切なアプローチについて気になっているようでした。
ウェブを調べていると、同じような疑問を抱える兄弟姉妹たちがいることが分かりました。中には結婚式への参加が初めての人もおり、「お酌回りはどうすれば良いのか」「ご祝儀は包んだ方がいいのか」といった、身内であっても気になるエチケットに関する質問が寄せられていました。今回は、特に所帯を持っていない場合を考慮しつつ、そんな疑問にお答えしていきます。
目次
結婚式 兄弟の役割りって何をすればよいの?
基本的には特別なことをする必要はありません。ゲストへの挨拶は新郎新婦とお父様・お母様の役割なので、兄弟姉妹が積極的に挨拶して回る必要はありません。顔見知りと鉢合わせしたときぐらいで十分です。その際には、「今日はありがとうございます。」や「いつも兄がお世話になっています。本日はありがとうございます。」と笑顔でご挨拶すれば良いでしょう。もし不安な場合は、親御さんのそばにいて、「妹の●●です。」というご挨拶でも問題ありません。
結婚相手のご家族とは、顔を合わせたことがあるかもしれません。当日お会いした際には、親御さんと一緒に「今日はよろしくお願いいたします。」と全員に笑顔でご挨拶すれば、とても良い印象になるでしょう。
兄弟の結婚式 挨拶回りやお酌はしたほうがよいの?
挨拶を兼ねたお酌回りも基本的には両家の親が担当します。もし相手側の兄妹がこの役割を果たす場合は、それに合わせて自分たちも協力するのが無難です。ただし、誰が担当するべきか分からない場合や、慣れない手つきでのお酌まわりが品の良さを欠いてしまう可能性もあります。特に、独身の女性であればこの役割を果たす必要はありません。
お酌回りは、“良く知っている人や、自身の親族など挨拶をしたい相手がいる場合に限って”考えるとよいでしょう。自分が心地よくできる範囲で参加することが大切です。
兄弟の結婚式 ご祝儀は包むの?それとも贈り物?
独身の場合、ご祝儀を包む必要はありません。ご祝儀は家族単位で贈られるものであり、両親の分に含まれます。お祝いの気持ちを伝えたい場合は、新居で使えるものなどをプレゼントするのも良い選択です。
以前プランナーとして携わった花嫁様の例を挙げると、三人姉妹の長女は妹たちからブーケをプレゼントされてとても喜んでいました。実際、そのブーケは挙式後に押し花ブーケに加工して、新居に飾られたそうです。
物を贈らなくても、感謝やお祝いの気持ちを伝えたい場合は、前日や後日に手紙やメール、またはラインなどでメッセージを送ると、喜ばれることでしょう。
結婚式で兄弟姉妹だからできること
もし当日、家族が自宅を出発する場面があるなら、出発前の様子や出かける様子を動画や写真で撮影してあげましょう。これは家族にしかできない特別な瞬間です。結婚式当日は式場でプロのカメラマンや他のゲストによってたくさんの写真が撮影されるでしょうが、手元に残るのは主役のふたりの撮影が主となります。家族目線で、ゲストや親御さんの表情などを撮影しておくと、とても喜ばれることでしょう。
もうひとつの提案として、当日はお父様・お母様のサポートをすることも重要です。特に初めての子供の結婚式では緊張もあるでしょう。挨拶まわりや車代の準備など、お役目も多いです。事前に「当日手伝いたいことややってほしいことはありますか?」と聞いてみると、喜ばれるでしょう。当日も荷物を持ったり気を配ったり、お手伝いしてあげるとありがたく感じることでしょう。
結婚式 兄弟姉妹の服装は?
結婚式においては、親族はゲストをもてなす側になります。兄弟姉妹は親に次いで新郎新婦との絆が強いため、両親よりもやや控えめな礼装が適しています。以下は、兄弟姉妹の適切な服装の例です。
兄弟の場合:
ブラックもしくはダーク系のスーツ。
ネクタイは白、シルバー、白黒ストライプなど。
靴は黒の革靴。
姉妹の場合:
洋装の場合は、カクテルドレスやフォーマルなワンピースなど。
和装の場合は、振袖(未婚の場合)、色留袖(20代~30代前半で既婚の場合)、黒留袖(既婚の場合)。
重要なのは、華やかさよりもフォーマル感を大切にした装いです。兄弟姉妹は式場で重要な役割を果たしますが、主役は新郎新婦ですので、適度な控えめさが適切です。この服装ガイドラインを参考に、品位を保ちながら素晴らしい日を共有できることでしょう。
まとめ
確かに、今では身内に挨拶の相談を受ける立場になりましたが、私も若かりしころ、人が集まる場でどう挨拶すれば良いのか分からず、大人や年長者たちに対して戸惑った経験があります。
特に結婚式などでは、古いしきたりや異なる価値観を持つゲストもいます。しかし、緊張しすぎずに、にこやかで品のある態度で挨拶すれば大丈夫です。挨拶は相手に尊重と好意を伝える手段であり、心からの笑顔や丁寧な態度が伝われば、受け入れられることがほとんどです。
若い頃は不安もありますが、自分らしさを大切にし、相手に対してリラックスした態度で接することが重要です。結婚式などのイベントでは、素直で誠実な挨拶が良い印象を与えることにつながります。