離乳食が始まる頃から、子供たちは手づかみやスプーン、フォークの使い方を覚え、おおよそ2歳になるとお箸に興味を持ち始めることが一般的です。スプーンやフォークの「支え持ち」(鉛筆の持ち方)ができるようになれば、お箸に移行できると言われていますが、普通のお箸は子供たちにとってハードルが高く、挫折しやすいものです。
そこで、多くの親が採用しているのが、エジソン箸などのトレーニング箸です。これらの箸は、わっかがついていたり、ハサミのようにつながっていたりして、小さな子供たちでも使いやすいように設計されています。しかし、特殊な形状のため、普通のお箸とは異なる持ち方や使い方が必要です。
トレーニング箸を使用することで、普通のお箸への移行がスムーズに進むのでしょうか?代表的なメーカーであるエジソン箸とcombiのトレーニング箸にはそれぞれどんなメリットとデメリットがあるのか、以下にまとめてみました。
エジソン箸
育児中の親たちにとって、「エジソン」はお馴染みの存在であり、トレーニング箸といえば、わっかのついたエジソン箸が多くの人に思い浮かぶことでしょう。
メリット:
・利き手が定めやすい。
・小さな子供でも上手に持つことができる。
・手の機能としてはグーパーができればOK。
・成功体験につながり、自己肯定感が向上する。
・お箸を使って食べる習慣が作りやすい。
デメリット:
・エジソン箸を使っても普通のお箸が上手に持てるわけではない。
・エジソン箸での持ち方の癖がつくため、普通のお箸での食事が難しくなる。
・普通のお箸への移行が大変。
小さな子供でも簡単に使え、お箸の習慣が身につく点は非常に大きなメリットです。ただし、エジソン箸はわっかに指をひっかけることで、握る動作でお箸が開閉できるため、普通のお箸の持ち方とは異なります。
エジソン箸を使いながら人差し指と中指だけをグーパーでき、薬指と小指も握りこめるようになれば、普通のお箸も使えるようになる目安とされています。
エジソン箸をこれから使おうと考えている方や、既に使用中でいつやめるべきか悩んでいる方は、ぜひこの情報を参考にしてください。
Combi はじめておはし
Combiは子育て中の方ならほとんどが知っている有名なメーカーですね。もちろん、Combiにもトレーニング箸があり、その中でも「はじめておはし」が注目されています。
メリット:
・お箸を持つ位置がわかりやすい。
・補助パーツを取り外しても使えるため、普通のお箸としても利用可能。
・下の箸が固定されており、交差箸にならない。
・段階的に正しいお箸の持ち方を覚えられる。
・普通のお箸への移行が比較的楽。
デメリット:
・アシストパーツに汚れがたまりやすく、壊れることもある。
・エジソン箸に比べると難しく感じる子もいる。
下の箸が固定されており、上のお箸を動かして物を掴む練習ができるため、「段階的に正しいお箸の持ち方」を学びやすいとされています。エジソン箸と比較すると、普通のお箸への移行がスムーズに進むという特長があります。ただし、アシストパーツの管理には注意が必要で、一部の子供たちにとっては難しさを感じることもあるようです。
まとめ
この記事では2つの異なるトレーニング箸を紹介しました。
それぞれに独自の特徴がありますが、エジソン箸は持ち方よりも「お箸を使う楽しみ」を知ってほしい親御さんに、Combiの「はじめておはし」は最初からしっかりと「正しいお箸の使い方」を覚えてほしい親御さんにおすすめしたいと考えます。
2~3歳の子供は自我がはっきりとしてくる時期で、イヤイヤ期や何でも自分でやりたがる時期がやってきます。やりたいことがうまくできなくて癇癪を起こすこともあります。親もそれに対応することが大変で、ストレスが溜まることもあります。
子供のやりたい気持ちとお箸の練習、両方をサポートしてくれるのがトレーニング箸です。
お箸の使い方を身につけることは、子供の自己肯定感を高め、やる気を引き出します。特に下のきょうだいがいる家庭では、子供が自分で食べることができると嬉しい瞬間です。
トレーニング箸は特殊な持ち方や使い方になり、普通のお箸を使えるようになるまでの道のりが簡単ではないというデメリットもありますが、それに対してメリットがないわけではありません。
トレーニング箸のメリットとデメリットを理解した上で、道具に頼り切らずに使いこなすことが大切です。大人が見本を示したり教えたりすることも重要です。
また、お箸の練習には子供の「やる気」も不可欠です。通常、支え持ちがお箸のトレーニングを始めるタイミングとされていますが、子供が興味を持ち始めたときにお箸を導入すると、楽しみながらお箸の練習を続けることができるでしょう。