夏の美味しい野菜はたくさんありますね。特に、夏野菜は家庭菜園で手軽に育てられ、食費の節約にもなります。そのなかでも、栄養価が高くて人気のある夏野菜がモロヘイヤです。
しかし、意外にもモロヘイヤには毒が潜んでいることをご存知でしょうか?モロヘイヤを家庭菜園で育てようと考えている方や、自宅で収穫したモロヘイヤを食べる予定の方にとって、その毒の存在は重要です。
今回は、モロヘイヤに含まれる毒について詳しくまとめてみました。
1. ホントにモロヘイヤには毒があるの?
2. モロヘイヤのどの部分に毒が潜んでいるのか?
3. モロヘイヤの毒の成分は一体何なのか?
これらの疑問について解説していきます。モロヘイヤを安全に楽しむために知っておくべきポイントです。
モロヘイヤに毒があるって本当?
栄養価が高く、健康野菜として広く人気を博しているモロヘイヤですが、残念ながら毒素が存在します。
しかし、一般的にスーパーなどで販売されているモロヘイヤには毒が含まれていないので、安心して購入できます。
実際に、モロヘイヤの種子を摂取した牛が死亡するといった事故が過去に発生しています。毒性の強さは、加熱によって無毒化されるほどのものではなく、むしろ猛毒と言えます。
食べる際には、特に慎重になる必要があります。通常、私たちが食べるのはモロヘイヤの葉の部分です。したがって、葉以外の部分が混ざっていた場合は、その部分を食べることは避けるべきです。新しい試みとして葉以外の部分を摂取することは危険です。
安心してモロヘイヤを楽しむために、収穫期の葉、茎、根、蕾(つぼみ)には毒が含まれていないことを覚えておきましょう。
モロヘイヤの毒はどの部分?
モロヘイヤの毒は、具体的には以下の部分に存在します。
成熟した種子
成熟中の種子
成熟種子の莢(さや)
発芽からしばらくまでの若葉
旬を過ぎて固くなった枝や葉
特に完熟した茎や種子は毒性が強まり、注意が必要です。食用可能な葉の部分でも、収穫期が適していない場合は毒が含まれています。新しく生えたばかりの葉も毒を含んでいるため、注意が必要です。また、旬を過ぎて固くなった枝や葉にも有害物質が含まれています。
特に家庭菜園の場合は、モロヘイヤの食用時期に十分な注意が必要です。無知なまま食べることが事故につながる可能性があります。ペットや子供が誤って食べないようにも気をつけましょう。
モロヘイヤの毒の成分は、オリトリサイドとストロファンジンという成分です。これらの成分は心臓や胃腸の動きに影響を与え、猛毒であるふぐ毒のテトロドトキシンに匹敵するものです。
モロヘイヤの毒による症状は口が痺れる、鼓動が早くなる、呼吸が困難になる、全身から汗が出る、強烈な吐き気、めまいや動悸などが挙げられます。重篤な場合には心不全や死に至ることもあります。食べた際に違和感を感じた場合は即座に吐き出すよう心掛けましょう。
モロヘイヤの葉の部分は生食可能であり、加熱することで美味しさが引き立ちます。ただし、若葉、さや、種子などの毒性がある部分は加熱しても食べることができませんので注意が必要です。
モロヘイヤってどんな野菜?
モロヘイヤについて簡単にご紹介しますね。
夏が旬の野菜で、モロヘイヤの語源はアラビア語で『王様の野菜(ムルキーヤ)』です。
古代エジプトでは、治療が難しい病気に苦しむ王様がモロヘイヤのスープを食べて病気が治ったという伝説が残っています。クレオパトラも愛した美女としても知られています。
現代でも、モロヘイヤは主にスープやお浸しにして食べられています。日本では粘り気があるため、長芋や納豆と一緒に食べることもあります。
栄養面では、モロヘイヤにはルテイン、カルシウム、葉酸、カリウム、カロテン、ビタミンなどが豊富に含まれています。特に、カルシウムの含有量は野菜の中でもトップクラスであり、ビタミンCや鉄も他の緑黄色野菜よりも豊富です。
これらの栄養成分から、モロヘイヤには免疫活性、老化予防、貧血予防などの効果が期待されています。美容にも優れた成分が多く含まれており、アンチエイジングを求める人にとって理想的な野菜と言えます。
また、モロヘイヤの特有の粘り気は、コレステロールの吸収を抑える効果があるとされ、動脈硬化の予防にも寄与すると考えられています。
まとめ
モロヘイヤに関する毒の問題についてご参考になりましたでしょうか。
モロヘイヤは栄養価が高く、その独特の粘り気が楽しまれている人気の野菜です。ただし、注意が必要なのは莢(さや)、種子、若葉に毒が潜んでいる可能性がある点です。これについてまとめてみました。
家庭菜園でお得に新鮮な野菜を手に入れるのは素晴らしいアイデアです。モロヘイヤも育てやすく人気があります。ただし、自宅で収穫して食べる際には、毒のある部分や収穫時期に留意して食べるように心掛けましょう。安心して美味しく楽しむために、適切な情報と注意が必要です。