ご自宅の庭やベランダでの家庭菜園やガーデニングはますます人気が高まっていますね!
手作りの野菜は一味違った美味しさがあり、その味わいは格別ですが、その喜びを邪魔するのが、ネキリムシの存在です。
育てていた植物がある日突然ネキリムシによって荒らされ、手入れを重ねても救いようがないという経験、多くの方がお持ちではないでしょうか。
そこで今回は、この厄介者ネキリムシに対する対策方法を詳しくご紹介いたします!
コーヒーや酢、アルミホイル、米ぬかなどを利用した無農薬の対策について、お伝えしていきます。
目次
そもそもネキリムシとは?
まず、ネキリムシ対策に入る前に、この害虫がどのような存在なのかを理解することが大切です。敵を知ることは敵を倒す第一歩です。ネキリムシは夜に活動する夜蛾(ヤガ)の幼虫で、タマナヤガ、カブラヤガ、オオカブラヤガ、センモンヤガなどがこれに該当します。
外見は、動画の中で見られるようなイモムシのような幼虫で、生後すぐでは10~20ミリ程度の大きさですが、成長すると最大で45ミリに達します。発生時期は地域によって異なりますが、一般的には5月から10月頃で、寒冷な冬の期間は土の中で越冬し、夜になると活動します。
ネキリムシは夜行性で、昼間は土の中に隠れていますが、夜になると出現し、植物の茎や根元を荒らし始めます。その結果、茎が根を切られたように見え、これが「ネキリムシ」という名前の由来となっています。
ネキリムシは非常に食欲旺盛で、植物だけでなく共食いも行うため、一匹ずつ離れて行動します。この独自の行動パターンから、被害は広範囲に広がりやすい傾向があります。ネキリムシ対策を考える際には、これらの特徴を理解して的確な対策を講じることが肝要です。
ネキリムシの無農薬の対策方法①コーヒー
確かに、ネキリムシは手ごわい相手のようですね。しかし、ネキリムシの対策には様々な方法が存在し、なんと無農薬での対策も可能なんですよ。
まず最初に紹介するのはコーヒーです!
使い終わったレギュラーコーヒーのかすを土に混ぜて、「コーヒー土」を作り、これを植物の土に混ぜたり、植物の周りに撒いたりすると、ネキリムシ対策に効果があります。
ただし、コーヒーのかすを直接まくのは避けましょう。かすは水分を含んでいるため、カビが発生しやすくなります。コーヒーかすはしっかりと乾燥させ、それを土に混ぜることがポイントです。
もちろん、コーヒーには殺虫成分は含まれていませんが、ネキリムシはコーヒーのカフェインが苦手だそうです。そのため、無農薬のネキリムシ対策として効果があるとされています。
コーヒー土の作り方は以下の通りです:
1. 大きなプランターや鉢を用意し、屋外に配置します(キッチンから近い場所がおすすめ)。
2. プランターに普通の土を1/3程度入れます。
3. コーヒーかすが出たら、そのかすを土に入れてよく混ぜます。
4. コーヒーが増えてきたら、さらに土を追加してよく混ぜます(コーヒーと土の割合は適当でOK)。
5. 熟成が進んだら(目安は1〜2ヶ月程度)、使用します。
重要なのは、コーヒーを土に入れる際に都度、しっかりと乾燥させることです。コーヒーと土が十分に混ざっていないとカビが発生することもあるそうですが、その際はカビも砕いて土によく混ぜると良いとのことです。コーヒーをよく混ぜて乾燥させることで、堆肥化し、肥料として利用できるコーヒー土になるそうですよ。
ネキリムシの無農薬の対策方法②アルミホイル
ネキリムシに対する驚くべき対策の一つとして、アルミホイルを利用する方法があるんですよ。ちょっと不思議に感じるかもしれませんが、これは非常に効果的な対策法とされています。
具体的な方法は、アルミホイルを植物の茎に巻くというもので、ネキリムシがこれを食べられないようにします。重要なのは、ネキリムシそのものを退治するのではなく、植物を直接ネキリムシから守るという対策です。
アルミホイルを植物の茎にしっかりと巻くことで、ネキリムシが茎や根元にアクセスできなくなり、植物に与える被害を抑制します。これはシンプルながら非常に効果的な対策方法とされており、ネキリムシの被害を軽減する手段として広く知られています。なんとも不思議な方法ですが、実際に多くの人が成功を収めているようですよ。
ネキリムシの無農薬の対策方法③米ぬか
ネキリムシ対策には驚くべき方法がありますよね。実は、米ぬかもその一つで、効果があると言われているそうです。米ぬかを植物の周りに撒くことで、ネキリムシの被害を減少させることが期待されます。もちろん、米ぬか自体には殺虫効果はありませんが、ネキリムシに対して次のような効果が期待されています。
1. ネキリムシが米ぬかに夢中になり、植物を食べなくなる。
2. ネキリムシが米ぬかを食べることでお腹をこわし、駆除につながる。
ただし、米ぬかを好む他の虫が寄ってくる可能性もあるため、その効果には疑問符がついています。それでも、無農薬の方法でネキリムシ対策を試してみたい場合は、米ぬかを使ってみる価値があるようですね。
ご自宅に米ぬかがある方も多いかと思いますが、お米屋さんで手に入る米ぬかでも十分効果が期待できます。実は、米ぬかにはたくさんの栄養が含まれており、ネキリムシ対策がイマイチ効果が見られなかった場合でも、糠漬けに利用するなど他の用途にも使えるかもしれませんね。
無農薬で優しい米ぬか対策を試して、ネキリムシに対する効果を期待してみましょう!
ネキリムシの無農薬の対策方法④卵の殻
驚きの無農薬対策方法、それは卵の殻を使ったものなんですよ! そう、普段私たちが食べている卵の殻がネキリムシの対策になるとされています。
手順は非常にシンプルです。
1. 卵の殻を水で洗って乾かす。
2. 卵の殻を小さく砕く。
3. 卵の殻を植物の根元に敷き詰めるように撒く。
これでOKです!
もちろん、卵の殻には殺虫効果はありません。ではなぜ卵の殻が対策方法とされるのでしょうか? それはネキリムシの活動が夜に行われることにあります。昼間は土の中に隠れ、夜になると植物を食べに出てくるのです。
このとき、卵の殻を土に敷いておくことで、ネキリムシの顔が卵の殻に引っかかり、ネキリムシがそれを嫌がるそうです。卵の殻が顔に当たることで、ネキリムシはその場所を避けて遠くに行くか、卵をその場所に産みに来なくなるとされています。
しかも、卵の殻はネキリムシを追いやるだけでなく、その後は植物たちの石灰やカリ分などの肥料としても役立つそうです。この対策方法は、ネキリムシからの被害を効果的に防ぎつつ、ネキリムシを殺さないため、双方に優しい対策と言われているそうですよ。
ネキリムシの無農薬の対策方法⑤ストロー
なんと、ネキリムシ対策にはストローも有効なんですよ! これは非常に人気のある方法の一つです。
アルミホイルと同じく、ストローを使用して茎をカバーし、ネキリムシから植物を守る対策が取られます。卵の殻を使った対策と同様、動画で見たことがあるかもしれませんね。
手順はとてもシンプルです。
1. 太めのストローを1~3センチの長さに切ります。
2. さらに縦に切り込みを入れて開けるようにします。
3. このストローを植物の茎にはめてカバーします。
これでOKです!
このストローの対策を、コーヒーや米ぬか、卵の殻などの他の対策と組み合わせると効果が期待できるそうです。また、大きい植物の場合はトイレットペーパーの芯を利用することもできるそうですよ。異なる方法を組み合わせることで、より効果的なネキリムシ対策が可能です。
ネキリムシの無農薬の対策方法⑥苗を覆う
小さな植物の場合、苗を土の中で保護することもネキリムシ対策になりますね。以下はいくつかの方法です。
ヨーグルトの容器を使用する:
ヨーグルトの容器などを利用して、苗を覆う壁を作ります。これにより、容器が邪魔をしてネキリムシが植物を食べ荒らさないようになります。
大き目のペットボトルを利用する:
大きなペットボトルを約15センチにカットして壁を作り、これを植物の周りに配置します。これにより、ネキリムシの侵入を防ぎます。
大きな植物の場合は、段ボールを利用することもおすすめです。これらの方法は手軽で効果的なネキリムシ対策として知られています。植物を育てる際に、簡単に取り入れられるのも魅力的ですね。
ネキリムシの無農薬の対策方法⑦アセビ団子
アセビという植物についてはお聞きしました。漢字では「馬酔木」と書き、見た目はスズランのように可愛らしい花を咲かせる植物ですね。しかし、その名の通り、体の大きな馬ですら食べると中毒症状を引き起こすと言われています。
アセビはその強い毒性ゆえに、昔から害虫の駆除に使用され、ネキリムシにも効果があるとされています。
アセビの木を用いて「アセビ液」を作り、それをさらに団子にして「アセビ団子」として植物の根元に置くと、ネキリムシ対策になると言われています。
アセビ液の作り方は以下の通りです:
1. アセビの葉や花を一握りほどを1リットルの水に入れ、沸騰させた後、弱火で煎じて冷ます。
2. 布などでこして濾す。
3. 石鹸を約5g程度溶かして混ぜる。
4. 再び布などでこして濾す。
これでアセビ液が完成し、これを散布しても良いですが、団子にして根元に置いても効果が期待できるとのことです。
アセビ団子の作り方は以下の通りです:
1. 米ぬかにアセビ液を注ぎ入れる。
2. つなぎに小麦粉を加えてよく混ぜる。
3. 団子に形成する。
4. 天日に数日干す。
ただし、アセビは非常に強力な殺虫作用があるため、馬ですら中毒症状を引き起こすとされるほど毒性があります。農薬ではないものの、毒性があるため、取り扱いには十分な注意が必要です。
ネキリムシの無農薬の対策方法⑧まだまだある無農薬の対策!
まずひとつ目は、「ストチュウ」と呼ばれる液を作り、植物の葉や枝にスプレーする方法です。
ストチュウの作り方:
剥いたニンニク3~4片と水50ccをミキサーにかけ、こしてニンニク液を作ります。
25度の焼酎、食酢、木酢液、ニンニク液をそれぞれ10ccずつ混ぜ、ペットボトルなどに入れてよく振ります。これがストチュウの原液です。
ストチュウ原液を3cc程度を水1リットルで薄め、100均などで売っているスプレー容器に入れれば完成です。
このストチュウを植物にスプレーすると、ネキリムシ対策になるとのことです。
次にふたつ目の対策方法は、実に簡単! みかんの皮をちぎって植物の根元に撒くだけでOKです。
みかんの皮の使用方法:
みかんの皮をちぎって植物の根元に撒くと、みかんの皮に含まれるクエン酸が土の中の黒カビを保護し、植物周りの土を菌が静まるpHに保てると言われています。これにより、ネキリムシなどの害虫から植物を保護する効果が期待されます。お手軽な方法で、自然な対策が可能ですね。
ネキリムシの対策!オルトランやネキリベイドの農薬ってどうなの?
ネキリムシに対する無農薬の対策方法をいくつかご紹介しましたね。さまざまな方法がありますが、時にはネキリムシの被害が大きい場合などは農薬の使用も考慮されるかもしれません。そこで、最後に農薬を使用した対策方法についても紹介したいと思います。
動画をご覧いただければわかる通り、農薬の使用方法は非常に簡単で、根元にまくだけです。
ネキリムシのメジャーな農薬としては、「オルトラン」と「ネキリベイド」が挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. オルトラン:
オルトランは、ネキリムシの被害にあう前の予防として使うのがおすすめの農薬です。2種類の殺虫成分を植物の根っこから吸収させ、植物全体をネキリムシなどの害虫から守る効果があります。ネキリムシがオルトランを含んだ植物を食べることで駆除が可能です。お手頃な価格(千円前後)で入手できますが、一度ネキリムシに食べられた植物に対しての効果は期待できません。オルトランはネキリムシの予防対策として被害にあう前に使用すると良いでしょう。
2. ネキリベイド:
ネキリベイドは、ネキリムシに食べられた後でも効果が期待できる農薬です。植物の根元にまいてネキリムシを誘い出し、退治してくれます。即効性があり頼りになる対策方法です。ただし、オルトラン同様に農薬で毒性があるため、容量や注意事項をよく読んで使用する必要があります。
無農薬の方法が難しい場合や被害が深刻な場合、農薬を使用することも一つの手段として考えられます。
まとめ
植物を保護するための対策として、コーヒーや酢、アルミホイル、米ぬかなどを活用する方法を探ってみました。
アルミホイルやストローを使用して植物をガードする方法や、コーヒーや米ぬかを植物の周りにまく対策など、さまざまな手段があります。
これらの対策を組み合わせてネキリムシと戦うことは、効果的なようですね!
あなたが大切に育てている植物たちがネキリムシの被害から逃れ、元気に成長することを心から願っています。