考えたことありますか?ローストビーフを作ること。私は以前までそんなこと考えたこともなく、ですが、フライパンだけでできるレシピを知ってからはクリスマスや家族の誕生日などに頻繁に挑戦するようになりました。
火加減に気を付けるだけでなかなか簡単で、しかも見た目が豪華!家族も大喜び!最高ですね!笑 そんなわけで、ローストビーフはすっかりパーティーのお決まりメニューになりましたが、牛かたまり肉ってなかなかのお値段がしますよね。
できれば安い時に買っておいて、冷凍保存しておきたい…と思うこともあるでしょう。でも、ローストビーフに冷凍肉を使ってもいいのでしょうか?と不安になることもあるのは本当です。
肉は完全に加熱して食べるべきものである以上、ローストビーフの特徴である赤い部分を残す調理方法において、新鮮な牛肉を使うべきなのか…どうしても考えてしまいます。そこで、ローストビーフは冷凍肉でも作れるのかについて、調査してみました。
ローストビーフ、冷凍肉で作ってもいい?
まず、なぜローストビーフを冷凍肉で作ることにためらいが生じるのかを再確認しましょう。それは、先に述べたように「肉の赤さを残す調理方法」がローストビーフの特徴であるため、多くの人がそう考えることでしょう。ただし、中まで色が変わりすぎるほどに火を通してしまった場合、単なる加熱された肉にすぎず、あの柔らかな食感が楽しめません。
しかし、あの赤い色が生肉または半生の色であるなら…と考えると、新鮮な肉を使うべきかと思われることもあります。しかし、結論から言えば、ローストビーフが赤いのは肉が生または半生であるからではなく、「タンパク質が凝固した状態であり」「カットした肉の切り口にある成分が空気中の酸素と結合して赤くなっている」からです。
したがって、肉は生または半生というわけではありません。したがって、他の肉料理と同様に、ローストビーフについても冷凍した肉を解凍して使用することに問題はありません。
ただし、これは肉が中までしっかり加熱されている場合の話です。焼き上がったときに、中心部まで竹串を刺して温かさを感じれば、十分に火が通っていることになります。心配な場合は、食品用の温度計を使用して、中心までの温度が54~60℃程度であれば問題ありません。
ちなみに、「切って血が流れるようであれば生焼け」という言葉は、見極めが難しい場合があります。牛肉に含まれるミオグロビンと呼ばれるタンパク質が透明な肉汁と混ざることで、素人の目には血が流れているように見えてしまいます。ただし、牛肉は解体時に十分に血液を取り除かれており、滴り落ちるほどの血液は通常ありません。
この赤い肉汁を最小限にするためには、「焼き上がってもすぐに切らない」ことが原則です。肉を十分に休ませ、内部の肉汁が安定してから切ることで、肉汁の流出を効果的に防ぐことができます。
ローストビーフは冷凍肉でもOK!ただし冷凍&解凍方法に注意
さて、これで安心して冷凍肉でローストビーフを作ることができますが、気を付けなければならないポイントがあります。通常、冷凍・解凍された肉はほとんどの場合、味が劣化します。これは、解凍の際に細胞内の水分が膨張して細胞膜を破り、そこから旨みをたっぷり含んだ肉汁が肉の外へ流れて逃げてしまうからです。
良質なお肉を購入しても、冷凍や解凍によって味が損なわれてしまえば本末転倒です。したがって、冷凍方法を少し工夫する必要があります。
流通している食肉は通常、雑菌がほとんど繁殖しない5℃以下で保管されています。一方、家庭の冷凍庫は概ねマイナス18℃であり、チルドルームは0℃前後です。これらの環境は問題なさそうに見えますが、冷凍庫を頻繁に開閉することで温度変化が生じるため、肉にとっては最適な環境とは言えません。
また、スーパーの精肉コーナーの温度にも基準があるはずですが、多くの人が手に取り戻している可能性があります。そのため、常に5℃以下で保管されているかは確認しにくいでしょう。
味を損なわないためには、肉を購入したら即座に冷蔵庫に戻すのではなく、パックから取り出し、ラップやストックバッグでしっかりと密封することが重要です。食品用のプレスシールラップやフードシーラーがあれば、より確実に密封できるため、利用すると良いでしょう。
さらに、冷凍庫の奥に保管するのが最善です。冷凍庫を開閉するたびに激しい温度変化が生じる手前の方は、お勧めできません。
しっかりと冷凍された牛かたまり肉は、約1か月間は問題なく食べることができます。解凍する際は、なるべく低温でゆっくりと解凍するのが基本です。調理の前日に冷凍庫から冷蔵庫に移し、旨みを含んだ肉汁の流出を最小限に抑え、ゆっくりと美味しく解凍することができます。
そして、おすすめしたいのが、時短のテクニックとして広まっている「肉に下ごしらえをしてから冷凍する」方法です。これはもちろん、ローストビーフでも有効です。塩・こしょう・にんにくなどを肉の表面に馴染ませてから冷凍することで、肉に味が染み込みやすくなります。冷凍する際に少し手間をかけておき、解凍してからは焼くだけで、次回の調理で是非試してみてください。
まとめ
・ローストビーフを冷凍肉で作っても問題はありません。
…正しく調理ができていれば、肉が赤くても、赤い血のように見える汁が出ても、しっかり中まで火が通っています!
・ローストビーフを作る肉を冷凍・解凍するときは、ひと工夫で美味しさを保てます。
…買ってすぐにしっかり密封して冷凍庫の奥で冷凍し、解凍は低温でゆっくり。1か月以内に調理して食べましょう!
パーティーに出せば、みんな大喜び間違いなしのローストビーフ。
冷凍機能を上手に使って、少しでも安く、美味しいご馳走をお腹いっぱい楽しみましょう。